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日本市場 全般の掲示板

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<昨年より10円円安、日本経済に起きる変化>
2023年1月から12月のドル/円の平均レートは140.58円だった。もし、筆者の予想が的中して今年夏場から後半にかけて150円台での推移が続いた場合、昨年比で10円超の円安が日本経済の先行きを展望する上での前提となる。
10円超の円安で発生する日本経済の変化は何か。1つは輸出系企業を中心にした業績の上振れであり、輸出系企業の比重が大きい日経平均(.N225), opens new tabは円安の恩恵を受けて上昇が予想される。
一方、円安を起点にした日本のCPI上昇率の加速が予想される。足元で一服してきた輸入物価の上昇が再び活発化し、そこに賃上げを背景にしたサービス価格の上昇も予想され、日銀の想定を超えて物価が上がる可能性が高まるだろう。
株高と物価高が並立しながら展開する日本経済は、果たしてプラス成長を果たすことができるのか、という点に今後の焦点が当たるだろう。その鍵を握るのは個人消費になるのではないか。
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5%台の賃上げと6月実施予定の1人当たり4万円の定額減税の効果で、個人消費が持ち上がるのは間違いないだろう。他方、物価上昇が日用品を中心にしたモノの購入を抑え、節約する心理が消費を低迷させる要因にもなる。この2つのプラスとマイナスの効果のどちらが大きいかで個人消費の着地が決まることになる。
筆者はプラス効果が大きいと予想するが、もし、日銀もプラス効果が大きいとこの先で判断すれば、9日に送信したコラム「日銀、次の利上げへ地ならしか 急速な円安が背中押す」 もっと見る でも指摘したように、利上げの検討に着手することになるだろう。
日本の当局によるドル売り・円買い介入の実施でも140円台へのドル押し下げは難しい状況だけに、今後のマーケットは150円台を前提にした日本経済の動向を織り込んでいくことになると予想する。