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ソフトバンクグループ(株)【9984】の掲示板 2018/07/19〜2018/07/20

ソフトバンクが狙う完全自動運転時代の王座
7/19(木) 6:15


自動車メーカーではありませんが、もう1社、注目すべき企業が日本にはあります。孫正義氏率いるソフトバンクです。

 実はソフトバンクは、次世代自動車産業の全レイヤーに対し、すでに「投資をし終わっている」という状態です。通信はもとより、エネルギー、ライドシェア、自動運転などなど。それも、日本、欧米、中国の各地で、くまなく手を打っているのです。

 ウーバー、アリババ、滴滴出行、ARM、NVIDIA――。ライドシェアやIT企業、そして半導体と業種はさまざまですが、いずれも次世代自動車産業のカギを握る企業。これらは全てソフトバンクが出資、あるいは買収した企業です。同社が次世代自動車産業にどれだけ本気で取り組んでいるかがよく分かります。

 そしてすでにソフトバンクは、ヤフー、先進モビリティ株式会社と合弁で設立した「SBドライブ」を通じて、自動運転に取り組んでいます。

 このSBドライブは、フランス企業・ナビヤ社の自動運転EVバスを導入し、国内で実証実験を繰り返しています。今年(2018年)4月から、東京電力が福島第一原発内でナビヤの自動運転バスの運行を開始しましたが、その運行管理をサポートしているのもSBドライブなのです。限られた地域内での運行とはいえ、自動運転の実用化という意味では、ソフトバンクグループは一歩先んじていると言えます。

 これらのことから見えてくるのは、孫正義会長の先見性の高さです。ソフトバンクは、巨額の投資を通じて次世代自動車産業のあらゆるレイヤーに出資領域を広げることで、各レイヤーから着実に利益が入ってくる仕組みをすでに整えているのです。通信、自動運転、半導体、EV、電力・エネルギーと各レイヤーの主要プレイヤーに残らず投資をしているため、「ソフトバンクは、誰が勝っても儲かる仕組みを構築しようとしている」と見られています。

 次世代自動車産業は、単なるクルマ産業ではなく、IT、AI、通信、半導体、ライドシェアやサービスをはじめとして、われわれの生活のあらゆる場面に関わってくる産業になっていきます。この巨大な産業構造の転換期にどれだけ大きく関わっていけるかは、今後の企業の盛衰に直結します。

 日本を代表する製造業の雄・トヨタ自動車と、わが国屈指の起業家・孫正義氏率いるソフトバンクがどれだけ次世代自動車産業で主導権を握れるか――。その成否は、間違いなく日本経済の将来にも大きく影響してくるのです。