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ソフトバンクグループ(株)【9984】の掲示板 2016/08/16〜2016/08/17

 【シリコンバレー=小川義也】米インテルが半導体の受託生産(ファウンドリー)事業の拡大に向け、ソフトバンクグループが買収を決めた半導体設計の英アーム・ホールディングスと提携した。「独自設計・自社生産」の原則を見直し、アームの回路設計図に基づく半導体を顧客向けに生産する。モバイル機器やあらゆるものがネットにつながる「IoT」市場の成長をにらみ、名を捨てて実を取った格好だ。

 16日にサンフランシスコで開幕した開発者会議で発表した。インテルは回路線幅が10ナノ(ナノは10億分の1)メートルの半導体を生産できる最新設備を使ってアーム仕様の半導体を生産する。スマートフォン(スマホ)大手の韓国LG電子が最初の大口顧客であることも明らかにした。

 インテルが受託生産事業に本格参入したのは2013年。それまでは独自に設計した半導体を自社の最先端の設備で作ることを事業戦略の中心に据え、パソコンの頭脳にあたるMPU(超小型演算処理装置)で約8割の世界シェアを握った。

 だが、モバイル機器の急成長の波に乗り遅れ、スマホ向けではシェアが低迷。巨額の資金を投じた最新鋭工場の稼働率を上げ、微細化技術でのリードを守るためにも、受託生産を拡大すべきだという投資家などの声が強まっていた。

 実はインテルがアームの回路設計図に基づく半導体を生産するのは今回が初めてではない。アーム仕様の半導体の受託生産が増えれば、結果的にスマホやIoT市場でのインテルの影響力が増す可能性もある。ブライアン・クルザニッチ最高経営責任者(CEO)が選んだ“現実路線”の行方に注目が集まる。ち