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藤田観光、リゾート施設「箱根小涌園」に誤算
2018/11/19 05:30 日経速報ニュース 1350文字
 藤田観光がリゾート事業で苦戦している。10月下旬に2018年12月期の業績予想を下方修正し、連結純利益は前期比76%減の4億円と期初の想定を9億円下回る見通しだ。主力施設の「箱根小涌園」(神奈川県箱根町)が人手不足と、温泉施設の利用客落ち込みに見舞われている。2月に一度引き下げた19年までの経営計画も目標に届かない可能性が高い。年初来安値圏に沈む株価の反転には、小涌園の立て直しプランを早急に示す必要がある。
 10月上旬、「箱根小涌園 天悠」。館内では中国語が飛び交い、欧米の旅行者らの姿も目立った。天悠の訪日外国人の比率は3割を超える。
 天悠は藤田観光が100億円超を投じ、17年4月に開業したリゾートホテルだ。約150の客室すべてに温泉があり、1人当たりの単価は3万円を超える。客室稼働率は平均7割。温泉リゾートの立ち上がりとしては「決して悪くはない数字」(瀬川章社長)だ。ところが、利益への貢献が想定よりも遅れている。
 理由は、働き手不足による人件費アップだ。東京都心から離れた山中の箱根では、従業員の獲得競争が激しい。寮を整備してスタッフを集め、開業から手厚く配置したことで利益を圧迫している。さらに天悠では単価が下がりがちな訪日外国人の団体客ではなく、個人客に力を入れている。そのため海外の大手オンライン旅行会社への手数料の支払いが想定よりも膨らんだ。