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(株)乃村工藝社【9716】の掲示板 2022/01/06〜2023/04/30

2月末の年度末まで現時点で既に一カ月半しかなく、通期業績の修正については、ほぼ確定の数値でしょう。数値自体は前回大幅に下方修正した値を上回っているだけで、修正前の年初の目標には売上も営業利益も及んでおらず、決して褒められたものではないと思われます。

市場別では専門店市場が微減で済んだのと、その他市場が2割近く増加したのは健闘だとして、広報販促市場がほぼ半減と、コロナ次第ということが分かりました。柱の3市場で1勝1敗1分というところで、オフィス需要を取り込むことができたらしい事が数少ない光明です。また博覧会イベント市場が100億円もの上乗せになりましたが、これが五輪関連及び周辺業務だとすると来期はこの分が剝落するため、手放しでは喜べません。

4/8に半/通期目標発表、僅か3か月後の7/8に半/通期目標大幅下方修正、さらに3か月後9/28半期目標微上方修正、再び3か月後1/13通期目標上方修正と、市場の波をもろに受けるパッシブな工事受注と利益状況、要は「顧客次第で3か月先は分かりません」と受け身の姿勢はさらに強まりました。これでは今後の目標発表も話半分で見るしかないでしょう。

四半期ごとの営業利益率の推移を見ると0.4%→3.6%→7.2%→3.8%(通期修正値-3Qまでの実績で計算)となります。総利益率の改善(原価管理による利益創出ということと解釈しました)や販管費の減少の結果で3Q単独が改善しているのなら、なぜ4Qでまた落ち込んでしまうのか腑に落ちません。ちょっとだけ目標を上回って終わるための原資がここに隠れていると睨んでいます。

投資家の眼はもう来期に向きます。今期年初に無難なラインを設定し、さらに資産売却で辻褄合わせを試みたにも関わらず、年初設定した目標には届かない結果となるのでしょう。それを考慮すれば、来期目標はさらに慎重な、臆病な、鉄板な線を出してくるでしょう、「コロナが収まれば」という条件付きで。その数値は投資家が歓迎できるようなものでは無い気がします。