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安田倉庫(株)【9324】の掲示板 2015/04/29〜2020/02/26



米中摩擦が経済成長の足を引っ張るとの懸念や、世界各国の中銀に広がる金融緩和も、金買いを後押ししている。米長期金利が日本時間6日に一時1.67%と2年10カ月ぶりの低水準を付けるなど、世界的に金利が低下傾向にある。7日にはニュージーランド(NZ)準備銀行(中央銀行)が欧米豪などに続く形で、0.50%の大幅な追加利下げを決めた。金利の付かない金の妙味が相対的に高まっている。

米景気の先行き不透明感から、ユーロなどに対してドルがやや弱含んでいるのも、ドルの代替投資先としての金の買いを後押ししている。「秋にはイスラエルの総選挙や英国の欧州連合(EU)離脱を控え、世界経済の先が見通しにくい状況は続く」(日産証券の菊川弘之主席アナリスト)なか、年末に向けて金買いの材料は多い。

マーケット・リスク・アドバイザリーの新村直弘代表取締役は「いったんは1500ドルが壁になるだろう」と話す。心理的節目に達したことで利益確定目的の売りも出やすい。とはいえ米中関連のニュースや米国の国債入札の結果次第では、さらに上値を試す可能性はあるとみる。
野村証券の大越龍文シニアエコノミストは「1500ドルは(投資家が)様子見傾向に入る水準」と話す。11年から13年にかけて1500ドルを超えた上昇局面では「ギリシャ発の欧州の債務問題をきっかけとする流動性低下が金需要の増幅につながった」と振り返る。いまも中国の人民元安が強まって「中国からの資本流出で国際的な流動性問題に発展すれば、1500ドルを大きく超えて上昇する可能性もある」と話す。
東京商品取引所でも金先物は上昇している。7日午前の取引では中心限月の20年6月物が一時1グラム5074円と、中心限月として6年4カ月ぶりの高値を付けた。市場では、短期的には「(NY金先物で)1500ドル台で定着できるかが焦点」との声が多い。当面は下値を固めながら上値を試す展開となりそうだ。