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SBIホールディングス(株)【8473】の掲示板 2021/09/03〜2021/09/13

●リリース30ページ読みましたので、要約と感想を書いておきます●

①新生銀行は、過去7年の業績で「業務粗利益」「実質業務純益」「親会社帰属の当期純利益」の3点を見て、計画に対して実績がいずれも下回っている。
原因は、取締役の出身母体がゴールドマンサックスとマネックス証券に偏っていることにある。

②新生銀行とSBI-HDは業務が補完的でありシナジー効果が働くので、SBI-HDは市場から新生銀行の株を買い増してきた。(新生の自社株を除くとSBI-HDの保有割合は現在20.32%。)
2019年9月に新生銀行がSBI-HDの連結子会社になることを新生の社長へ提案するも、新生側が拒否。地方再生の分野での協力しかできないとの回答。
その後、SBI証券との業務提携を新生側へ持ち掛けるも、回答がないまま、2021年3月に新生銀行がマネックス証券との包括業務提携を発表。
これを見て、SBI-HDは今回のTOBを決断する。

③TOBの目的は、新生銀行を連結子会社化してSBI-HDとの業務の提携関係を構築し、新生銀行の役員を一部入れ替えること。新生銀行の上場は維持。
新生銀行の新しい取締役会長には、元金融庁長官の五味廣文氏を予定しており、本人も承諾済み。

④TOB後の議決権割合が50%を超えると、SBI-HDが「銀行持株会社」となり銀行法上の制約を受け煩雑であり、他方で、IFRSの会計基準では連結子会社にすBuyるために50%の持ち株は不要なので、TOB後の議決権割合を48%とする。
その結果、取得する株数は58,211,300株(議決権割合にして27.68%。既に所有の20.32%と合わせると48%。)が上限となる。上限を超える応募があった場合は案分比例。

⑤TOBの応募が、58,211,300株に満たない場合でも、取得株数の下限は設けないので、買取は行われる。足りない分は、後日、市場から買い集めるなどの方法をとる予定。

⑥買取価格は一株2,000円。フィナンシャルアドバイザーがシティグループ証券(リーガルアドバイザーは西村あさひ)で、市場株価法で1,416円~1,591円、類似会社比較法で1,602円~2,198円、DDM法で1,650円~2,584円が株式価値の計算値。

⑦買付け代金は、1,164億2,260万円で、全額シティバンクが貸付。

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(感想)
新生銀行の新しい取締役会長に、元金融庁長官の五味廣文氏を予定していることからも推測できるように、本件TOBが成功して、新生銀行の収益が改善し、株価が上昇すれば、公的資金の返済が可能になるので、本件TOBは金融庁も応援していると思われます。それ故、金融庁の期待に水を差すようなことは出来ないので、ホワイトナイトに手を挙げる企業は出ないと推測します。
従って、このTOBは成功する確率が高い。また、新生銀行の一株純資産が4,283円で買い取り価格2,000円との差額2,283円が「負の暖簾」となるので、SBI-HDの株式もStrong-Buyと言えるでしょう。