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カーディナル(株)【7855】の掲示板 2018/04/06〜2019/05/19

>>984

(続き)
オープン・イノベーションセンターマネジャー 谷田詔一(たにだ・しょういち)氏

ローソン店頭(写真:株式会社ローソン提供)
ローソン店頭(写真:株式会社ローソン提供)

谷田:まず大きな流れとして、なぜこのような取り組みをしているかという背景について説明します。これまで具体的にどういうことをしてきたのか。それから、お客様が使ってどう変わるか、我々が最終的に何を目指しているのかを簡単にご説明できればと思っております。

株式会社ローソン オープン・イノベーションセンターマネジャー谷田詔一(たにだ・しょういち)氏(筆者撮影)
株式会社ローソン オープン・イノベーションセンターマネジャー谷田詔一(たにだ・しょういち)氏(筆者撮影)

電子タグ(RFID)が分断されたシステムを改善し無駄を省く

谷田:まず冒頭の、なんでこんなことをやっているの?というところなんですが、日本の仕組みが時代にそぐわなくなってきていると思っています。IoT(筆者注:Internet of Things、モノをインターネットで繋いで相互に情報交換することを指す)、いろんなものが繋がりますよ、と。モノ自体にデバイス(筆者注:コンピュータの内部装置や周辺機器を指す)が付いて繋がってますよね。一方、データのインフラは、モノが繋がる前提で作られていない。そこに乖離(かいり)があると思っていて、モノが繋がるんだったらそれを前提にしたシステムにしないといろんな無駄が起きます。

逆にいうと、チャンスだと思っています。こういう分断されたシステムじゃなくて、きちっと繋がる前提で、横通しのシステムを作ってあげることで、いろんな無駄が省かれて、日本の課題、人手不足だったり食品ロスだったりが全部解決しますよね、というのを仮説として持っているんですね。

2017年(平成29年)4月 経済産業省 商務流通保安グループ 流通政策課「参考資料」p1より引用
2017年(平成29年)4月 経済産業省 商務流通保安グループ 流通政策課「参考資料」p1より引用

食品の異物混入で「念のためすべて」を回収する必要がなくなる

  • >>985

    (続く)
    電子タグ(RFID)を付けて、全部、横連携でサプライチェーンで見える化すると、異物混入の際の一括廃棄がなくなって、結果的に食品のロスの削減にも繋がると思います。食品ロスの別の例でいうと、リコール(筆者注:自主回収)するときも、30万個とか40万個を回収するのって結構、人手がかかると思うんですが、5個回収するんでいいんだったら店員が5個(商品棚から)取ればいい、という話なので。

    ポイントとしては、モノが繋がる前提でシステムを作り変えればいろんな無駄がなくなるよね、と。一つの例が食品ロスです。

    店舗の商品棚のイメージ(画像:iStock)
    店舗の商品棚のイメージ(画像:iStock)

    バーコードとの違いは個品管理ができること

    ー 先日、食品60万個回収っていうのがあって、現状だと、賞味期限とかロットナンバーで特定して、トレーサビリティ(追跡可能性)・・・という流れになるんですけど、電子タグの場合はそれ以上の(情報?)

    谷田:そうです。そうですね。バーコードと電子タグの一番の違いは、個品まで管理できる、1個1個管理できるんですね。シリアルの例でいうと、チョコのシリアルが10,000個あったら、全部一括管理なんですね。それに対して、RFIDの場合は、個品まで見にいけますので、シリアル・チョコ1番からシリアル・チョコ10,000番まで全部特定できて、特定できた情報で、賞味期限管理とか、製造ロットとか、全部そこに書き込めるんですよね。そうすることで、先ほどの30万個を回収、じゃなくて、5個回収、という世界が実現する。