ここから本文です
Yahoo!ファイナンス
投稿一覧に戻る

三菱重工業(株)【7011】の掲示板 2016/05/04〜2016/05/24

前海上自衛隊呉地方総監の伊藤俊幸氏はこう断言する。「尖閣紛争は日本にとっては大戦争だが、中国にしてみれば、せいぜい武力接触程度の認識でできる」 シナリオはこうだ。中国軍による尖閣占拠に対抗し、日本は首相が戦後初の防衛出動を下令。自衛隊が奪還のため急派され、交戦状態に突入する。 潜水艦など能力に勝る自衛隊は犠牲を払いながらも尖閣を取り戻す。だが、物量で優位に立つ中国は二の矢、三の矢を放ち続ける。自衛隊は憲法の制約で「専守防衛」に特化した装備のため中国が★★★出撃拠点とする軍港や空港をたたくことができない。その役割を担っていた米軍は、もういない。戦いは長期化し、「最後は疲弊して尖閣は取られてしまう」(伊藤氏)。

 1950年代以降、フランスや米国、ソ連(当時)がベトナムやフィリピンから軍を撤退させた。中国はこの「力の空白」につけ込む形で南ベトナム(当時)との交戦を経て74年、パラセル(中国名・西沙)諸島全域を支配。スプラトリー(同・南沙)諸島では88年、岩礁にこもった★★★60人余りのベトナム兵を機関砲で殺戮して岩礁を占拠した。共産党や民主党の云う「話し合い」はないのである。 

自主防衛となれば、日本はこれまで米軍に依存してきた防衛力を独自に整える必要性に迫られる。日米同盟には自衛隊を「盾」、米軍を「矛」とする役割分担がある。日本は「専守防衛」の方針のもと、空母機動部隊や弾道ミサイル、巡航ミサイルといった「矛」にあたる装備体系を持たない。敵国が発射しようとするミサイルの基地を攻撃することすら自前でできない。北朝鮮の弾道ミサイル迎撃という「盾」の部分でも、発射の第一報を探知する衛星情報は米国に依存する。戦闘機やイージス艦のシステムなど、不可欠な装備も多くが米国製だ。

米軍撤退で駐留経費負担4374億円が不要となるが、新たに空母や戦闘機、情報収集衛星など、米軍に依存してきた装備を4兆2069億円で取得する必要がある。維持コストなどを除外した試算だが、消費税でいえば2%の負担増になる。
経済面では、貿易途絶▽株価下落▽国債の金利上昇▽エネルギーの調達コスト上昇-などの影響で、最大21兆3250億円のコスト増。一方、米軍基地撤退で取り戻せる経済効果などの「逸失利益」は1兆3284億円にとどまる。