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レーザーテック(株)【6920】の掲示板 2024/06/05

オワタオワタ

目次
第1部 レーザーテックの真相:レーザーテックは2010年頃までは無名の会社だった。株価に関しては一株当りの売 上高の1〜2倍、つまり75〜300円(0.5〜2ドル)で滞っており、時価総額は1億〜2億ドルの範囲に留まっていた。 しかしある日突然、時価総額が250億ドルまで急騰したため、「日本版ASML」と騒がれている。いまや世界でも最 高レベルの出来高だ。ASMLが20年の歳月をかけ、100億ドルを投入し、1000人のエンジニアを動員させて、よう やく完成した技術。それと同等の技術を誇るレーザーテックはASMLと異なり、研究開発の出費がほぼゼロであり ながら、極端紫外線マスク検査装置で独占体制を築いてきたと自負する。真相を求めて5ヶ月におよぶ調査を行った。 調査では、20名以上の取材先を相手に各60分〜90分の取材を行った。また、横浜にあるレーザーテック・イノベー ション・パークに調査員を約20回派遣した。国際光工学会の会議で発表された、レーザーテック、TSMC、インテ ル、KLAなどに関わる論文を含めて、極端紫外線光源やマスク検査に関する学術文献を徹底的に精査した。この調 査を経て、レーザーテックは日本の史上最大級の詐欺を働いている、との結論に至った。
第2部 レーザーテックは不正会計の典型的な事例といえる。不正とされるための条件をほぼすべて満たしているた め、模範といってもいいだろう。例えば、業界で最高水準の利益率を開示しながらも、キャッシュフローが驚くほど 少ない。そして、キャッシュの変換率は(営業活動によるキャッシュフローを純利益で割ると)同業他社よりも低い 水準にある。また、全世界の半導体製造装置の製造業の中では中規模の会社であるにも関わらず、棚卸資産高は最高 額だ。不正の中心には、収入と利益の誇大計上と、それにともない不適切に計上した棚卸資産高がある。
レーザーテックは早晩、減損処理で棚卸資産高を65%〜70%切り下げなければいけなくなる。その結果、「主力商品」とされてい るACTIS極端紫外線マスク検査装置が発売された2019年から、直近の四半期までの累積純利益の約70%が抹消される。レーザー テックの内部留保でいえば、その約85%が抹消される。これは比較すると、2012年にオリンパスの粉飾決算が発覚した後、同社が 被った損失計上と内部留保の減少よりもはるかに大きい。また、2014年〜2016年に東芝が被った損失と内部留保の減少と比べても、 被害額としてはは会社の規模のわりにるかに大きいのだ。レーザーテックと東芝の会社の規模を比較するとわかる。レーザ ー テックの売上高は、東芝の事件当時の売上高のわずか3.5%だ。
第3部 不正会計の起源:レザーテックの看板製品であるACTIS EUVシリーズの極端紫外線マスク検査装置は、光源 に 致命的な問題を抱えており、製品として不良だ。マスクステージなどそのほかの部品も重大な問題がある。 驚くこ とに、極端紫外線説によって時価総額が230億ドルまで伸びているものの、まともに機能する極端紫外線マスク検査装 置を持っていない。
レーザーテックが採用したウシオ電機製の極端紫外線光源には、複数の致命的な問題がある。1錫の飛沫による汚染とデブリ。2 不安定性や明滅による誤検知など、検査上の機能不全。3 面倒な掃除や整備の負担による、極めて低い稼働率と生産性。4 装置 が短命なために頻繁な交換が必要、そのための高いランニングコスト。諸々の問題によって実際の利益率が抹消されている。加え て、装置1台につき3、4名のフィールド・サービス・エンジニアを配備しなければいけない。高価な光学系の部品を頻繁に交換し なければならない。憤慨している顧客のために値引きなどの誘因を提示しなければならない。これらの結果として利益率を偽り、 市場価値が大きく目減りしているにもかかわらず、棚卸資産高を「11億ドル」と誇大に評価するに至っている。