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新型コロナ、重症者受け入れ拡充へ　ベッド確保に補助
新型コロナ 経済
2020/2/25 23:00 [有料会員限定]
厚生労働省は新型コロナウイルスに感染した重症患者を入院治療するため、新たにベッド（病床）を確保する病院に費用の一部を補助する。政府は専用設備のある「感染症病床」に加え、新型インフルエンザの患者向けの病床で合計3400床の確保を進めているが、さらなる上積みを促す。重症患者が増えることへの備えを急ぐ。

重症患者の受け入れに向け、一般の病床を空けたままにしておく病院が対象だ。当面、空床にしている間にもかかる人件費などに一定額の補助をする。病院の収入減を補う意味もある。

新型コロナへの感染が疑われる患者を外来診療する「帰国者・接触者外来」を設置した医療機関にも補助する。空気清浄機や部屋の間仕切り、医療従事者が身につける防護具などの整備にかかった費用のうち半分を補助する。

厚労省は感染拡大を抑え込む対策に注力するが、患者が増える可能性は高いとみている。24日の専門家会議では新型コロナウイルスによる肺炎が重症化した場合、インフルよりも入院期間が長くなる特徴があるとの指摘もあった。新型インフルへの備えよりも多くの病床を確保しておく必要がある。

政府が25日にまとめた基本方針では、今後患者が増えた地域では、今の「帰国者・接触者外来」の態勢では足りなくなる恐れがあるため、一般の医療機関でも対策をとった上で外来患者を引き受けるとした。あわせて重症の入院患者を多く受け入れる見込みの病院から外来を段階的に縮小し、役割分担も明確にしていく方針だ。