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(株)アーレスティ【5852】の掲示板 2019/01/20〜2019/08/05

―新燃費基準に関連する法令改正近づく、素材関連企業に訪れる新たな商機―

 エネルギー政策や地球温暖化対策の観点から、経済産業省と国土交通省が新たな燃費基準を打ち出した。これは2030年度までに16年度と比較して約3割の燃費改善を求める内容で、19年度中をメドに必要な法令改正などを行う。新基準では従来のガソリン車に加え、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)が企業別平均燃費値の算定対象となっており、二酸化炭素の排出量削減やEVの航続距離延長のカギを握る要素のひとつである「自動車軽量化」関連株に注目したい。

●自動車燃費3割改善を義務化

 経産省と国交省は6月3日に行われた燃費規制に係る審議会での意見を踏まえ、同月25日に「乗用車の新たな燃費基準に関する報告書」を公表した。新基準は30年度を目標にガソリン1リットル当たりの走行距離を25.4キロメートルと16年度実績から32.4%改善することを義務付け、各自動車メーカーに全販売台数平均での達成を望んでいる。

 これをクリアするためにはEVやPHEVの販売台数を増やす必要があり、政府は新燃費基準を通じて国内新車販売に占める割合を30年に全体の20~30%に高めたい考えだ。新基準ではEVやPHEVも規制対象となり、電気を製造する際のエネルギー消費量を反映するかたちで燃費を算出。これにより、1回の充電で走行可能な距離を延ばすなどの性能向上が必要不可欠となる。

 ただ、これまで燃費改善に相当な資金と労力を費やしてきた自動車メーカーにとって更なる3割改善のハードルは高い。当面は従来のガソリン車が新車販売の主流になることからも新基準達成は非常に厳しいと言わざるを得ず、燃費消費量や排出ガスを削減するためには車体の軽量化が急務となる。また、車体の軽量化は航続距離に課題を抱えているEVの普及を加速させる可能性もあり、素材などを手掛ける関連銘柄の動向から目が離せない。