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新型コロナウイルス禍で露呈したデジタル行政の遅れを象徴するように全国のマイナンバーカード普及率は5月時点でなお3割にとどまった。国と市区町村の円滑な連携が求められるワクチン接種などの場面でも十分に利点を生かせなかったが、一方でデジタルトランスフォーメーション(DX)の先兵となるべく普及に取り組む自治体は珍しくない。仕組みをうまく活用すれば、地域経済の活性化につながる。(関連記事を東京・首都圏経済面に)

都道府県で普及率が最も高いのは宮崎県の39.9%。最下位(新潟県)との差は2倍近くまで拡大した。このほか奈良、兵庫、滋賀の計4県が東京都を上回る。市区町村では新潟県粟島浦村の75.3%を筆頭に沖縄県今帰仁村まで63ポイントの差が開いた。5割を超えたのは10市町村あった。

宮崎県では都城市が56.6%でけん引する。都城市は2016年の交付開始当初から各地で説明会を開催。職員が顔写真の撮影から申請を手伝い普及率を伸ばした。高い普及率は新型コロナ対策でも力を発揮し、多くの自治体で遅れが頻発していた20年の「特別定額給付金」でも申請から1週間程度での振り込みを実現した。IT(情報技術)投資への積極性を図る一つの指標として事業者が高普及率を評価していることもあり、18年以降、人工知能(AI)関連など先進技術の実証事業は18に及ぶ。

政府はマイナカードをデジタル社会の基盤として位置づけており、22年度までに国民に行き渡らせることを目標とする。電子証明書の機能を持ち、技術的にはワクチンの予約から接種までスマホだけで完結させることも可能だった。