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(株)エムアップホールディングス【3661】の掲示板 2019/05/16〜2019/06/12

どうもエムが2000円台という高値で留まっているのは、2020年3月以外にも2年後である2021年3月期の売り上げに対する期待感というか幻想があるのであろうと思われる。

 チケット事業の会社の成長イメージ(IR資料P27)では、前期(9月~3月分の6ヶ月で)496百万円だったので、今期は通しで+75%増の869万円程度ということになっている。
 んっ?私は半年で5億弱やったんだからと、通期で10億、10億とむしろエムに好意的な見込み数字で議論してきたのだが、8億7千万しか今期できないってどういうこと?
 急成長してんだよな。株式新聞の脳内では。年間で半年分×2倍もできない見込みって。
 次に2020年は前期比で+42.8%も成長するとなっている。
 つまりチケット事業の売り上げ12億4千万円だ。(それでもショボイ。)

 2020年は東京オリンピックとパラリンピックのために、首都圏近郊の収益性の高い大箱の施設は2ヶ月前から使えず、その後も1ヶ月程度はまとも使えない問題が底辺にある。
 そこにもってきてコンサートだけで200億以上稼ぐ嵐の2020年解散で、エムアップが取り扱いを許されている中堅アーティストやデビューしたてのアイドルが首都圏近郊の大箱を使える可能性は極めて低い。大箱どころか心太式に中小は端に追いやられる羽目になる。

 QR方式だ電子スタンプだとか営業ツールにしか過ぎない問題は、そもそもイベント開催自体の減少という業界全体の大きな問題の前には些細な事象で、このことからエムアップが単独で+42.8%もチケットの売り上げを伸ばせる何の根拠も見当たらない。(経営者はおそらく定規引いて計画作っているんだろう。)

 消費税増税、東京オリンピック、嵐の解散などによる会場不足などネガティブ要因を乗り越えて、2021年3月期(2020年3月期じゃないぜ)に+42.8%もの成長するという根拠はなんだ。ああ電子スタンプか。

 そもそもチケット業界全体は2~4%成長であるが、信頼と基盤がある大手にますます集約されているのが現状だ。
 
 野村證券の小売セクターの正田というアナリストが過去50年以上のデータを基に市場シェアとブランドバリューという論文を昔書いていたが、チケット売上高1800億円のシェアのある大手企業に対して、エムップの5億円だか8億円だかはゴミみたいなもので、正田氏の理論に照らし合わせればエムアップのチケット事業に関する企業価値はPER5倍でも高いということになる。
 (BPS 480円が下支えする程度?)




 ちなみにオリエンタルランドと任天堂はマーケットシェアダントツの高ブランドバリュー銘柄。(それ以外の要素もあるが。)