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(株)アドウェイズ【2489】の掲示板 〜2015/04/08

アドウェイズのH25.3期の業績予想は前年比で大幅減
益となっています。これは、H24に大ヒットしたカイ
ブツクロニクルの人気が落ちてきて利益が減ったこと
に加え、先行費用が嵩んだことに起因します。
アドウェイズは「新規事業や海外展開を積極化するた
め、目先の利益にとらわれない経営を行う」というこ
とを昨年度初に宣言しており、人材育成等の先行投資
的な費用を積極的に使うため、販売管理費を1.5倍以上
増やす計画を立てたため、H25.3期の期間利益は落ち込
むことになりました。

決算発表前に、アドウェイズの業績について整理して
みました。

○国内広告事業
アドウェイズはもともと、フィーチャーフォンの割合
が大きく、スマートフォンへのシフトにうまく対応で
きるのか、懸念されていました。3Qまでの決算説明会
資料を見る限り、順調なようです。スマートフォン部
門だけではなくインターネット部門も大きく伸ばして
きており、国内広告事業は拡大しています。特にスマ
ートフォン広告の主力商品である「AppDriver」は、3Q
のアプリDL数は対前四半期比76.6%増、1月には累計で
1800万DLを達成したと3Qの決算説明資料にあります。
「AppDriver」については昨年11月に「2年で1200万DL
を達成」とプレスリリースがでていましたから、11~
1月だけで600万DLということ。ここ数ヶ月は驚異的に
伸びていると推察されます。1月の業績予想の上方修
正でも、国内のスマートフォン及びインターネットの
広告事業が好調に推移したことを理由に挙げています。
サイバーエージェントの決算資料なんかでもスマホ広
告が急激に立ち上がってきたことが確認できますが、
アドウェイズはもともとモバイルに強いので、今後が
楽しみです。

○アプリ事業
カイブツクロニクルに続くヒットがなく、売上は昨年
の半分以下となっています。アプリ事業は営業利益で
みても2Q以降は営業赤字となっていますが、開発を行
う中国での従業員が急増しているので、教育費などの
先行費用が増えたことが原因と思われます。
競争激化により、カイブツクロニクルのような大ヒッ
トを出すことは難しくなっていますが、これらのアプ
リの開発は中国で行っており、人件費コントロールな
どは比較的簡単に行えそうですし、中国のアプリ市場
はまだまだ大きく伸びると言われていることから今後
に期待したいところです。
ソーシャルゲームは利益率が非常に高く、昨年度まで
カイブツクロニクルが会社全体の営業利益率を引き上
げていた反動で、H25.3期は会社全体の営業利益率が大
きく下がり、会社の体質が悪化しているかのようにも
見えますが、むしろ去年が異常値だったと考えるのが
自然です。2匹目のドジョウを狙って無理なプロモー
ションとかやっている感じはないですね。

  • >>43641

    ○海外事業
    H25.3期は1Qから四半期で営業赤字が続いています。売
    上は伸びていますが、従業員を増員しているため人件
    費や採用教育費が嵩んだようです。H25.3期は中国、台
    湾、韓国、インド等での投資や提携を積極的に進めて
    きており、戦略的な費用増と思われます。
    アドウェイズは10年ぐらい前から中国でビジネスを行
    っており、前年度は利益が出ていました。海外展開の
    ノウハウは持っているし、大株主である伊藤忠も関与
    しているでしょうから、それほどリスキーなことはや
    っていないはず。円高のうちに海外投資を積極的に行
    ったのは大正解。

    ○その他
    H25.3期は無配となりましたが、H24.3期の1080円の配
    当以前は無配でしたから、さほど違和感はありません。
    中途半端に配当するより、その原資(約9千万円)を再
    投資に回した方がよいとの判断です。
    また、10月に約3億円自社株買いを行いましたが、株
    価の低迷を受け投資家の期待に応えるために行った、
    というだけではありません。
    4千5百株で約3億円、買付単価は65,000円ぐらいです。
    現在の株価は12万円ですから、実質的に3億円近く儲
    かった(利益はでないけど)格好です。処分するとき
    の株価によるし、その時までお金になりませんが、こ
    の会社の得意とする手法ですね。


    ◎H26.3期について
    5月9日の決算発表では普通なら、来期の業績予想が発
    表されるはずですが、アドウェイズはH24.3期、H25.3
    期と2期連続で年度決算発表時点で来期業績予想を発
    表していませんので、今年もどうなるかわかりません。

    H26.3期も引き続き、積極的に投資を進めると思われま
    す。目先の増収増益にとらわれないというスタンスは、
    中長期の投資家としては評価できますが、市場からい
    つまでたっても利益が出せないのではないか、という
    評価を下されて、株価が低迷している会社はたくさん
    あります。目先の利益に固執する必要はないけど、一
    定の結果を残すことは重要です。
    また、利益が上ブレしそうなのに「不透明」として予
    想を開示しないとか、極端に保守的な業績予想を出す
    というようなことも避けて欲しいものですね。