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(株)DNAチップ研究所【2397】の掲示板 2023/06/21〜2023/11/28

同じ細胞診検体を用いたNGSという意味でライバルとなるMINtSの論文がCancer Sci. 2023 Aug;114(8):3342-3351.にpublishされています。厚生労働省の先進医療に位置付けられており、NEJと栄研化学をバックにした去年まではコンパネよりも知名度の高い検査でした。

こちらは500検体を集めており、 DNA量は100ngでカットオフにして、それ以下の症例も検査を回しているので検査は100%で行われているようです。よって、「解析成功率」は出せませんが、主解析集団の442例のうち適正検体は373例ですので、適正検体率は84.3%となります。適正検体かどうかは参加施設の検体処理能力や核酸保存液の性能によるかと思いますので、本来の検査の性能ではない気もしますが。不適正検体は遺伝子変異の検出率が1/4ほどに落ちているもののゼロでもないのでコンパネの解析成功率と直接比較はできませんが、謙遜気味にみてもcPANEL試験の結果の方が良さそうに見えます。MINtSでは不適正検体を含めた腺癌症例266例のうち146例(54.9%)で遺伝子変異が検出されていますが、仮にcPANEL試験の解析失敗4例が全て腺癌と仮定してもcPANELは参加した腺癌症例で60.3%の検出率になりますので。

MINtSに比べてコンパネが優っている点は1)組織検体での実績もあること、2)胸水や心囊水といった液性検体が解析に含まれていたこと、などがあります。一方、MINtSが優っている点は、一応NTRKを測定している点でしょうか。尤もNTRKは肺癌ではかなり稀な上にアンプリコンベースのNGSでの検出には限界があるので、それほどの不利にはならないでしょう。実際MINtS 500例で1例も検出されていません。

MINtSのデータで個人的に興味深いと思っている点は、主解析集団からは除外されているものの細胞診が陰性でも組織検体で陽性であれば遺伝子変異がまずまず良好に検出されていることです。cPANEL試験の結果とMINtSの登場は、これまでの現場の組織検体至上主義に一石を投じる結果となるでしょう。

それにしてもチップちゃんは遅い遅いと言われるが、こんな大きな組織がバックについていて2021年にもう症例集積が終わっているはずのMINtSがまだ現場が出てないのに比べたら、健気に頑張っているじゃあないですか。