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(株)新日本科学【2395】の掲示板 2023/12/06〜2024/02/07

来年2024年以降に新日本科学の前臨床CRO事業がどのように海外展開を進めていくか考える上で、その舞台としてまず思い浮かぶのは先端的な医学研究機関が集積しメガファーマが巨額を投じて医薬開発を繰り広げる米国と欧州ですが、それに加えて注目しておきたいのが日本のすぐ近くで急成長を続けている台湾の医薬開発です。

医薬品開発のベンチャー育成を政府が本気でバックアップしていることもあって台湾の新興創薬企業の成長は目覚ましく、ユニークな「部位選択的モノペグ化技術」で注目されるファーマ・エッセンシア(薬華医薬)は時価総額5,477億円、アトピー性皮膚炎の治療と予防の両方に効果がある抗体医薬を開発したワンネス・バイオテック(合一生技)は今や時価総額3,650億円(*1)。
これをたとえば日本国内の創薬ベンチャーと比較すると、バイオセクターに興味がある投資家ならお馴染みのペプチドリームが時価総額1,933億円でジーエヌアイが1,407億円ほどであり(*2)、台湾の創薬ベンチャーの成長力には驚くべきものがあります。

このように勢いがある台湾の医薬品開発市場ですが、今般の実験用霊長類(NHP)の世界的な不足は台湾企業の医薬開発にも影響を及ぼすと考えられます。台湾の創薬企業が霊長類を使う前臨床CROの外注するにあたって、企業や研究者がNHPを手に入れるのに長い順番待ちになっているアメリカや、政治的にリスクがある中国は選択肢として困難さが増していますが、この台湾の地に独自で多くのNHPリソースを持ち適正価格で提供することが出来る日本企業がやって来れば、まさに需要と供給の一致を見ることになるでしょう。

先日の中国語のバイオテクノロジー専門誌「環球生技」に『日本最大の前臨床CROが台湾に上陸!』と題する記事が載り(*3)、新日本科学の事業の強みを報じたのはその始まりと思え、台湾での今後の事業展開を見守りたいと思います。

(*1)https://www.koryu.or.jp/Portals/0/images/publications/magazine/2023/09/2309_03motomura.pdf
(*2)株探サイトより本日付けの時価総額
(*3)https://news.gbimonthly.com/tw/article/show.php?num=63336