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(株)MIXI【2121】の掲示板 〜2015/04/08

あの赤字転落発表から半年。ミクシィの事業シフトが進んでいる。
日本を代表するSNSであった同社は、広告というビジネスモデルで成長続けてきた。
しかし、フェイスブックやツイッターなどの海外のソーシャルメディアや、LINEに代表されるスマートフォンならではの新しいソーシャルメディアにユーザーを奪われていった。
しかし、新社長を迎えてから、そのスピード感ある業態変更に注目が集まっている。
広告など、販売や運用に人的コストをかけるビジネスから、ユーザーからの課金による安定的な収益構造へと事業をシフトさせている。LINE社は来年の上場を控え、安定的な収益を稼ぎだしたYYCをミクシィ社へ事業譲渡。このYYCはいわゆる出会い系サービスではあり、上場のために事業構造をきれいにみせたいLINE社と安定的な売上げを維持したいミクシィ社の思惑が合致し、事業譲渡に至った。
さらにミクシィは、保有する膨大な資金をベースに、ネイティブアプリ事業へも進出する。
モンスターストライクは実績ある外部会社の手を借り、ブルートゥースを使った相互対戦できる新しいネイティブアプリゲームのかたちを示した。リリース以降、順調にDL数を増やしていることからその期待は高まる一方だ。
広告ビジネスモデルからユーザー課金へ、その事業シフトの中で、ミクシィは価値ある資産を保有していることはまだあまり認識されていない。
それは2000万人を超える、現ミクシィユーザーのメールアドレスである。ミクシィユーザーになる際、入力が必須であったメールアドレスは、8割近くがアクティブ(有効)である。そのメールアドレスには過去、ミクシィを利用した際の、ユーザーの趣味趣向情報が包含されている。このユーザーメールアドレスが評価すべき資産なのである。
フェイスブックの広告配信機能に、広告主の持つメールアドレスを使った広告配信手法がある。
フェイスブックでも登録の際、メールアドレス情報を登録する。そのメールアドレスを特定し、広告配信をすることが可能なのだ。
ミクシィは今後、彼らの提供するネイティブや「ノハナ」のようなアプリサービスを広告する際に、保有する趣味趣向情報を加味したメールアドレスをベースにフェイスブックを使った広告展開が可能となるのである。SNSという点でフェイスブック社にユーザーを奪われたミクシィが、そのフェイスブックを使って、新しい事業を展開するとは皮肉な現実でもある。
ガンホーやグリー等ゲーム会社は多く存在するが、趣味趣向情報をもつメールアドレス情報は保有していない。ミクシィは過去の資産をベースに、スマートフォンをベーストしたネイティブアプリ事業を強化していくだろう。