ここから本文です
Yahoo!ファイナンス
投稿一覧に戻る

(株)アクリート【4395】の掲示板 2023/07/13〜2023/08/14

ABCさん、お元気ですか?
ビックニュース、来ましたよ

アジアの越境デジタル通貨決済、ソラミツ構築 日本でも

ブロックチェーン(分散型台帳)開発を手掛けるソラミツ(東京・渋谷)はカンボジアの中央銀行と組み、アジア各国の中央銀行デジタル通貨(CBDC)と、法定通貨を裏付けにしたステーブルコインの相互交換による日本を含めた越境決済インフラを構築する。電子商取引(EC)サイトなどを通じて国境を越えたデジタル決済が加速しそうだ。

ソラミツはカンボジアで「バコン」、ラオスで「デジタル・ラオ・キープ」とCBDCの発行を支援してきた。バコンはカンボジア国内にとどまらず、マレーシア、タイ、ベトナムとQRコードによる越境決済を実現させ、22年末の利用者は850万人、決済額は約2.2兆円に成長した。現在、インドや中国、ラオスと越境決済の仕組み開発に取り組んでいる。このアジアのネットワークに日本を組み込む。

ソラミツがまず日本に「ステーブルコイン交換所」を設立する。例えば、タイの個人が日本から日本酒をECサイトで購入する際に自国のQRコードで決済したい場合、ドル建てのバコンを通じてステーブルコイン交換所に送付され、円建てのステーブルコインと交換される仕組みだ。

この越境決済の特徴のひとつが手数料の安さにある。ステーブルコインは既存の銀行間決済ネットワークを通さずに送金が可能で、仲介する銀行に支払うコストが不要だ。今回の交換手数料は未定だが、一取引あたり数十円と10分の1以下で済む。

同じブロックチェーン上で発行されたステーブルコインは技術的に交換が容易だが、異なるブロックチェーン上で発行されたステーブルコインを交換するにはブロックチェーン上の取引を同時に実行する技術が必要になる。ソラミツは三菱UFJ信託銀行などとステーブルコインの交換技術基盤づくりで提携している。

日本では23年6月に改正資金決済法が施行され、法定通貨を裏付けとするステーブルコインが発行可能になった。新興企業のJPYC(東京・千代田)や地方銀行が円建てのステーブルコインの発行を目指しており、24年にかけて複数のステーブルコインが発行される見通しだ。

ソラミツは今回の決済網構築にあたり、デジタルトランスフォーメーション(DX)支援のVIVIT(東京・大田)と、多摩大学大学院ルール形成戦略研究所と組み、越境決済とECの開発プロジェクトチーム「睦(むつみ)」を発足させた。大手のEC事業者と組むことなどを検討する。

同チームの狙いは、日本の中小企業と東南アジアの個人や企業を直接結びつける点にある。東南アジアのスマートフォン保有率は150%を超える一方、銀行口座やクレジットカードの保有率が低いのが特徴だ。CBDCとステーブルコインを活用して、日本の中小企業が東南アジアの市場にアクセスしやすくする。

越境決済を巡っては、国際決済銀行(BIS)が21年、CBDCを使った決済試験に関する報告書で、3〜5日かかっていた越境決済がCBDCを使うと数秒に短縮できると指摘した。ソラミツによれば、バコンとステーブルコインの交換による決済も数秒で実現できるという。