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マイクロ波化学(株)【9227】の掲示板 2024/04/11〜2024/05/06

>>667

三井物産 が今年最も注目していること💐マイクロ波反応装置🔥


2024年に注目すべき技術
2024/01
三井物産戦略研究所
技術・イノベーション情報部


三井物産戦略研究所 技術・イノベーション情報部では、例年注目すべき技術を抽出し、技術概要の解説および今後の展望を洞察している。

本年は、①マイクロ波反応装置、②3Dセンシング、 ③高効率肥料、 ④イングリディエント・インフォマティクスを取り上げる。
① 「マイクロ波反応装置」は、電気をマイクロ波に変換・照射して対象物を加熱したり、化学反応を起こしたりする装置である。分子内に電荷の偏りを持つ物質(誘電体)を直接振動させるため、原理的に加熱効率が高く、環境にやさしい加熱あるいは化学反応装置として、応用開発が進められてきた。本稿では、有望な活用分野として考えられるプラスチックリサイクル、金属製錬、金属リサイクルについて紹介する。

(1)プラスチックリサイクル 略

(2)金属製錬 🌟
金属と一言で言っても、その採掘、製錬から製品として実装に至るプロセスはさまざまである。本節では特に、鉄鋼とリチウムについて記述する。
鉄鋼産業は、2050年カーボンニュートラルを目指す中で、GHG排出量の多い産業であることが早くから指摘されてきた。そのため、排出削減に対する意識が高く、特に欧州における技術開発が活発である。

マイクロ波化学は、三井物産と共同で、低炭素リチウム鉱石製錬技術の開発を行っている。本開発では、リチウム製錬で最も二酸化炭素排出の多い煆焼プロセス4
の低炭素化を目指している。また、量子科学技術研究開発機構ではスポジュミン精鉱5の溶解技術の開発を進めており、既存技術と比較して、設備投資(CAPEX)と運用コスト(OPEX)はそれぞれ70%、二酸化炭素排出量は90%削減可能と試算している。


(3)金属リサイクル🌟
金属リサイクルにおいては、高炉スラグやアーク電炉ばい塵など、既存の金属の製造設備から出る残渣から有用金属を効率よく抽出する技術のほか、消費者が使用を終えた各種製品の分離、回収プロセスでも
マイクロ波反応装置の利用が検討されている。

  • >>676

    今後の展望 🌟

    (1)システムの大型化
    一般的な素材開発と同様、商用化に向けたスケールアップは大きな課題である。特に金属製錬においては、化学品の合成やリサイクルプロセスと比較して、処理量、処理速度とも1~2桁大きな規模が必要とされる。そのため、スケールアップの難易度も高くなる。従来は、マイクロ波反応装置の大型化が商用化のボトルネックになると考えられていた。しかし、同装置の改良に加え、モジュール化した装置を多数並べて行う並列処理のノウハウが各社に蓄積されてきている。これらの技術の延長線上には、従来の巨大な製錬設備とは異なる大型システムが立ち上がる未来も見える。✨


    (2)システムの分散化
    サーキュラーエコノミーの進展と経済安全保障の重要性の高まりにより、消費者が廃棄する製品は新たな製品の資源として重要なものになる。廃棄物を消費者から回収するための輸送コストや環境負荷の観点から、巨大な製造設備を設置して広域をカバーするよりも、モジュール化した小型装置を回収拠点の近くに設置する方が適切な地域もある。そこでは分散型のシステムが普及していくだろう。大型化と分散化のどちらが適しているかを判断するために、装置の規模と廃棄物の回収に関する経済性および環境負荷のデータの収集と分析が必要不可欠になる。


    (3)新材料開発の可能性 🌟
    マイクロ波発振装置が普及し、低価格化することで、黎明期に多く検討されていたマイクロ波を用いた有機合成など、特定の波長のマイクロ波とこれによって相互作用を起こす分子の挙動を利用した新規素材
    開発・製造のコストも下がるだろう。
    今後、新規素材開発が活発化し、製造コストが合わなかった素材にも商業化の機会が訪れる可能性がある。