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イーレックス(株)【9517】の掲示板 2019/03/06〜2019/05/17

再生エネ電力を共同販売 東電とイーレックスが新会社

東京電力ホールディングス(HD)と新電力のイーレックスは4月、再生可能エネルギーの電力を中心に販売する新会社を共同で設立する。両社が水力やバイオマス発電などの電力を拠出し、環境意識の高い企業向けに販売する。事業で使う電力を全て再生エネで賄うことを目指す企業が増えており、供給側の体制整備が進みそうだ。

18日にも両社が発表する。新会社はイーレックスが66%、東電は傘下の小売事業会社、東電エナジーパートナー(EP)を通じて34%をそれぞれ出資する。東電側の出資額は10億円程度になるもよう。東電の持つ水力発電や、イーレックスが2025年をメドに稼働する世界最大級のバイオマス発電所で作った再生エネを中心に販売する。

投資家が環境配慮の姿勢を企業に求める「ESG投資」が加速している。自社で使う電力を全て再生エネで賄うことを目指す国際企業連合「RE100」には世界の166社が加盟し、日本企業ではソニーや富士通など17社が名を連ねる。加盟社の米アップルは部品などの取引先にも再生エネの使用を求めている。

再生エネは現在、日本では通常の電力より1~2割程度高いが、東電とイーレックスは環境配慮の姿勢を強める企業の需要を取り込む。

イーレックスは九州地区に強い新電力で、国内6カ所でバイオマス発電所を運営・計画している。企業を中心とする1万件弱の顧客向け販売を新会社へ移管することを検討している。新会社は今後、家庭向けの電力にも販売を広げる見込みだ。

東電は国内で164カ所の水力発電を運営する。新会社には電力供給に加えて省エネ技術や営業ノウハウを提供し、販売先の拡大を目指す。

新電力ではみんな電力(東京・世田谷)やアーバンエナジー(横浜市)が再生エネを企業向けに提供している。東電とイーレックスの新会社は再生エネの調達で優位に立ち、顧客の獲得と安定供給につなげる。

原発の再稼働が足踏みするなか、政府は18年7月に改定したエネルギー基本計画で、再生エネを将来の「主力電源」にすると明記した。総発電量に占める再生エネの比率を現在の16%から30年度に22~24%に引き上げる計画だ。