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セルデックス・セラピューティクス【CLDX】の掲示板

Celldex Therapeuticsは、2025年6月12日にEAACI学会で、BarzolvolimabのPhase 2試験における76週時点の追跡データを発表した。BarzolvolimabはKIT阻害により肥満細胞の活性と生存を抑えることでCSUの原因に直接アプローチする抗体医薬であり、従来の抗ヒスタミン剤やオマリズマブに抵抗性を示す中等度~重度のCSU患者を対象に評価された。

本試験では、治療終了から7か月後(計76週)にも効果が持続しており、150 mg Q4W群で41%の患者が完全奏効(UAS7=0)、48%が生活の質への影響なし(DLQI=0/1)と報告された。これらの効果は用量依存的で、300 mg Q8W群ではそれぞれ35%、40%であった。また、疾患コントロール(UAS7≦6)達成率は150 mg群で56%、300 mg群で47%であり、オマリズマブの既使用歴に関わらず有効性が一貫していた。

Barzolvolimabの主な有害事象は、機序に基づく軽度のもので、可逆性の好中球減少、皮膚の色素脱失、毛髪の白変などが報告されたが、重大な安全性の問題は確認されていない。特に、好中球減少は治療中に自然回復し、感染症の発生も認められなかった。

初期の12週時点ですでにプラセボに対して有意なUAS7改善が全用量群で認められており、52週、76週にかけて効果が維持・増強された。76週時点でのUAS7の平均変化量は、150 mg Q4W群で-20.42、300 mg Q8W群で-21.10と深い改善を示している。

本試験の責任医師であるベルリン・シャリテ大学病院のMartin Metz教授は、「重症かつ既存薬に抵抗性を示す患者において、Barzolvolimabは90%以上に臨床的な利益をもたらし、治療終了後も効果が持続する点で画期的である」と強調。CelldexのCMOであるDiane Young博士も「本薬はCSU治療における転換点となる可能性がある」と述べた。

現在、BarzolvolimabはPhase 3試験に進んでおり、患者登録が進行中である。本データはCelldex社の公式サイトでも公開されている。

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