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QDレーザー 6613の掲示板

レーザアイウェアの国内治験結果について投稿します。有料のため2021/04/20の『眼科』に掲載の内容はわかりかねますが、少し過去のものをピックアップします。
◾️参考文献
前眼部疾患に起因する低視力患者を対象とした網膜走査型レーザアイウェアの検証的試験
株式会社 QD レーザ 2019年2月15日

◾️序文:
網膜走査型レーザアイウェア(以下 LEW)は、眼鏡型フレームにカメラ及び超小型プロ
ジェクタを内蔵しており、カメラによる眼前の撮像を超小型プロジェクタからの微弱なレ ーザ光として網膜に投影する機器である。この LEW は、前眼部(角膜や水晶体)の屈折力 を使わずに網膜像を形成する Maxwell 視光学系を採用することで、主に前眼部の屈折異常
(不正乱視)に起因する低視力(網膜は機能している)、特に従来の眼鏡で矯正できない不 正乱視に対する視力補正の新たな選択肢になると期待されている。なお、レーザ光源によ る Maxwell 視光学系を用いた視覚支援機器については、米国ワシントン大学(走査方式) 及び大阪市立大学(LCD を用いた空間光変調方式)でも過去に開発されており、ともに臨 床研究(加齢性黄斑変性などを対象)も実施されているが、当時は赤色レーザダイオード を用いた単色の機器であり、解像度が不十分であった。近年、可視光レーザ技術や MEMS
(Micro Electro Mechanical System)技術の発展に伴いフルカラー、かつ視覚支援に十分な解 像感を持つ投影が可能になり、(株)QD レーザにより開発が進められている。
LEW は眼鏡のように装用する着脱可能な機器であることから、ハードコンタクトレンズ 装用時の違和感や痛みは生じにくく、フェイキック IOL(Intraocular Lens)、角膜内リング、 角膜熱形成、コラーゲン・クロスリンキング、レーザ手術及び角膜移植といった外科的治 療法と比較しても低リスク(低侵襲性)と考えられる。また、オートフォーカスを搭載し ており、1 台で様々な距離に対応可能である(フリーフォーカス)。視力補正と同時に手を 使った作業が可能なことから利便性が高く、より自然な外観でロービジョンエイドに用い ることができる非医療的な優位性が挙げられる。従来のロービジョンエイドが拡大やコン トラスト強調等の「何を見せるか」という点でのみ視覚支援をするのに対し、本機器は視 野の中央部に等倍で眼前の視覚情報をそのまま網膜投影することにより、結果的に視力向 上を期待できる点が医療的効果として考えられる部分である。
今回の試験では、前眼部疾患に起因する低視力患者を対象とした LEW の安全性及び有効 性を検証することにした。

◾️治験の目的: 前眼部疾患(主に不正乱視)に起因する低視力患者を対象として網膜走査型レーザアイウ ェアによる視力補正の有効性及び安全性を検証する。

◾️対象:
前眼部疾患(主に不正乱視)に起因する低視力

◾️使用した治験の方法: 試験デザイン:単群、非盲検、多施設共同 目標症例(眼)数:15 眼(12 例程度)