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骨は珊瑚、目に真珠の掲示板

>>1020

最終赤字は8期連続

 テラは業績も下降線をたどる。直近で連結の最終利益が黒字だったのは、2012年12月期が最後で、2013年12月期から2020年12月期まで8期連続の最終赤字が続く。
 売上減も深刻で、2017年12月期に売上高10億円を下回り、その後も下がり続け、2020年12月期の売上高はわずか7636万円だった。
 このため、2018年12月期以降は売上高より最終赤字額が大きい異常な状況が続く。赤字が累積し債務超過を避けるため、増資などで純資産額の積み上げ株価対策を急いでいた。
 当時のジャスダック上場廃止には、5期連続の営業赤字と営業キャッシュフローのマイナスという基準があった。テラは営業赤字が5期以上続いたが、営業キャッシュフローは2017年12月期にプラス4700万円で、同基準には該当していない。

 事実と異なる相次ぐ開示で、テラの株価は乱高下し、渦中のセネ社は破産した。
 テラは新しい役員らがガバナンス強化を急ぐが、セネ社との取引で事実と異なる情報を次々と開示した責任は重い。
 さらに、これだけの騒動を起こしたセネ社に共同事業契約の解除や1億円の返還を求める請求を起こしたのは2021年8月23日だった。損害賠償請求に至っては準備を進めていたが、「破産手続きに従い請求せざるを得ない」という状況だ。あまりの遅さに本気度すら疑われる。
 一般論として、有価証券報告書等の虚偽記載の開示は、虚偽の内容により東証が特設注意市場銘柄に指定する。内部管理体制の改善見込みが立たない場合、上場廃止に進む可能性もある。
 テラにどのような処分が下るのか。証券取引等監視委員会の強制調査の行方も気になる。コロナ禍で投資家を惑わせた開示への責任は、決して小さくない。