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究極の株式投資(究株)
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究極の株式投資(究株)の掲示板

>>1787

ここからは話がちょっとそれますが、日本からはノーベル経済学賞はでていないのはご存じの通りかと思います。
それは日本では経済学の教育が根付いていない、世界が直面している根源的な経済現象に挑んで独創的な分析や解決法を理論的に提示しようとする学者が少ないことなどが要因だと思います。

例えば、人口減少が継続する中で経済水準や社会の質をできるだけ落とさず、かつ財政破綻しないようにするための税収や歳出の最善解を求めるというのは非常に重要なことだと思うのですが、日本の経済学者の多くはまじめにやってないようですし、政府はそういう研究に予算をつけようとしていないように見えます。自由な競争下で経済成長を追求することから生じる格差や不平等の拡大や貧困者・失業者の発生というのも、数学を駆使すればある程度予想できるし、例え現実との乖離が出たとしても何のモデルもないままその場凌ぎで問題の先送りするよりずっといいです。

日本の近代化は主に西洋を真似することでしたが、独自にモデルを掲げて科学で予測し最適化する、あるいは新たな国や地域社会、コミュニティーの形を構築するということを、この国は今まで真面目にやってきませんでした。これは、政府の問題だけでなく、経済学者や国民の意識の問題ではないのかと、耳順従心さんの書き込みを読んで感じました。

10年以上前の話ですが、カナダ人から、「日本が急激な少子高齢化が予想される中、どうそれを克服していくかを他の先進国は非常に感心を持って注視しているんだ」ということを言われましたが、現在のお粗末さをみるにつけ、一国民として恥ずかしい限りです。ずっと前から起こることが分かっている問題に対して、根本的な対策をせずに状況を悪化させている。どうすればいいか試行錯誤することもなく、状況を好転させようとする努力すら真剣にしていない。
これが今の日本の状況です。つまり「新しい国や社会をデザインする力がない」。IT、スマホ、バイオなどでアメリカにやられつづけているのは、この差でしょう。一企業の力でどうなるものではなく、官僚も含めて制度、法制を整える必要があるわけですから。

みんな息しているか?で、政治問題を度々あげ、現政権を批判しているのは、「目先だけ繕って誤魔化し続けている」ことの弊害を強く感じている面もあります。年配の方たちは、なんとか逃げ切れるのかもしれませんが。。。