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エクアドル、四面楚歌 メキシコ大使館突入の重い代償

メキシコ大使館への警官隊突入問題でエクアドルが四面楚歌(そか)に陥っている。メキシコからは国連資格の一時停止を求められ、南米ベネズエラはエクアドルにある大使館の閉鎖を決めた。国際社会はメキシコ支持で結束しており、若き大統領の強硬姿勢には重い代償も待ち受ける。

ベネズエラのマドゥロ大統領は16日、エクアドルのベネズエラ大使館と総領事館を閉鎖し、外交官を帰国させると明らかにしたうえで「エクアドルを国連機関から追放するというメキシコの提案を全面的に支持する」と述べた。

当事国以外では、国交断絶を発表した中米ニカラグアに次ぐ重い措置だ。

エクアドル政府は5日夜、首都キトのメキシコ大使館に警官らを突入させ、避難していたホルヘ・グラス元副大統領を強制連行した。グラス氏が求めていた亡命をメキシコ政府が認めた直後で、グラス氏には逮捕状も出ていた。メキシコ政府はグラス氏とみられる人物が両手足を抱えられ、連行される映像を公開して違法性を訴えている。

メキシコは在外公館の不可侵を定めたウィーン条約に違反するととして、即座にエクアドルとの国交を断絶。国際司法裁判所に提訴し、国連にはエクアドルの資格停止を求めた。ロペスオブラドール大統領は「独裁者ピノチェト(チリ)ですら大使館に侵入する勇気はなかった」として、エクアドルに謝罪を要求した。

16日のラテンアメリカ・カリブ諸国共同体(CELAC)会合でも非難の声は相次いだ。

コロンビアのペトロ大統領は「エクアドルはイスラエルと野蛮さで競争している」と強調した。ブラジルのルラ大統領は「正式な謝罪が正しい方向への第一歩だ」と促したが、エクアドルのノボア大統領は一歩も引かない構えだ。

  • >>6428

    海外メディアのインタビューに応じたノボア氏は、大使館突入を後悔しているかと問われ「(後悔は)ゼロだ。一部の政府は大使館を政治的な避難に利用している」と答えた。訴追された元政権幹部に亡命を認めたメキシコ政府を批判した。

    36歳のノボア氏には強い指導者をアピールする動機があるとはいえ、エクアドルが失うのは外交上の信用にとどまらない。

    エクアドルは環太平洋経済連携協定(TPP)だけでなく、メキシコ、チリ、コロンビア、ペルーで結ぶ経済共同体「太平洋同盟」への加盟も希望している。条件の一つが加盟国のメキシコと自由貿易協定(FTA)を結ぶことだが、主要な輸出品のバナナとエビの追加にメキシコが難色を示したため交渉は中断していた。

    メキシコのバルセナ外相は外交関係の停止により、FTAの交渉も打ち切ると明言した。ノボア氏が自国民向けに強い指導者像を誇示し続ければ、周辺国との経済連携も頓挫しかねない。