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戦闘員「通販でドローン買った」 ミャンマー国境ルポ

ミャンマー情勢の悪化で隣国タイの国境地域が緊迫している。ミャンマー東部ミャワディでは4月に入って地元の少数民族武装勢力が現地を掌握し、3000人近い住民らがタイ側に逃れた。国軍は反転攻勢に動いている。

タイ北西部メソト。ミャンマーとの陸上貿易の要衝で、国境を流れるモエイ川の対岸にはミャワディの街が広がる。ドーン、ドーン――。23日朝、およそ15秒間隔でミャワディ方面からこうした爆発音が何回も聞こえた。

メソトとミャワディを結ぶ「第1友好橋」付近で飲食店を営むピーライさん(58)によると、4月はほぼ連日、深夜から早朝に爆発音や銃声が響くという。国軍と武装勢力の戦闘のためとみられ「タイに着弾しないか不安で熟睡できない」と嘆く。

少数派武装勢力、カレン民族同盟(KNU)は4月中旬にミャワディの全ての国軍拠点を制圧したと発表した。KNUは4月以降、急速に攻勢を強め、国軍は空爆で応戦する。多くの住民が戦火を逃れようとタイに渡り、当局が設けた一時避難所に身を寄せた。

ミャワディで採石業に従事していたトゥートゥーイさん(30)もその一人だ。21日深夜に自宅前に迫撃砲弾が着弾した。けが人はいなかったが、命の危険を感じた。すぐに着替えの服だけを持って、足の不自由な夫を親族ら4人で担ぎながら川を泳いで渡った。

  • >>6213

    タイ政府は23日までに国境警備や避難民の支援を協議する特別委員会を設けたほか、同日には外相、内相、国防相の3閣僚がそろって現地を視察。「国境の危機は制御できる」(パンプリー副首相兼外相)と強調するが、情勢は流動的だ。

    ミャワディは物流の拠点であるほか、周辺では中国資本による都市開発プロジェクトも進む。現地には複数のオンラインカジノ業者が進出し、国軍の資金源になっているとされる。ミャワディの制圧は国軍の補給路を断つ狙いがある。

    「メンツを潰された国軍はミャワディ奪還へ態勢を整えている」。KNU広報のパドーソートーニー氏(60)は現在の戦況をこう説明する。別のKNU幹部によると、国軍は500人規模の地上作戦を展開し、ミャワディの西50キロメートル付近でKNUが防戦中だという。

    ミャワディ市内に展開していた戦闘員も24日までに中心部を離れ、周辺地域の防衛にまわった。

    KNUと共闘する武装組織「国民防衛隊(PDF)」は現地にドローン部隊を派遣した。部隊の戦闘員(30代)によると、ドローンは中国製で、タイのネット通販で購入したという。測量用の機材を爆弾を投下できるように改造したもので、15機保有する。

    ドローンは奇襲攻撃に優れるが、戦車などの重装備で勝る国軍にどれだけの打撃を与えるかは不透明だ。KNU幹部は「国軍側がミャワディ奪還を諦めない限り、戦闘は24年末まで続く」との見通しを示した。

    ミャワディで再び激しい戦闘が起きればタイへの避難民の大量流入は避けられない。

  • >>6213

    メソト郊外にある、戦闘で負傷した住民や戦闘員を支援するタイの非政府組織(NGO)の施設では6畳ほどの部屋に3〜4人が収容されていた。4月だけで治療が必要な住民ら約40人が運び込まれ、中には砲弾の破片で顔や腕が大きく裂けた重傷者もいた。

    施設の運営に携わるソーエクー氏(43)は「すでに何年も治療が必要な人がたくさんいる。これ以上の受け入れは難しい」と話す。