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prismhit~~~明日から令和ですね。
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>>6483

ところが今回の再会談で置かれたのは「変葉木」。花がない葉だけの観葉植物になった。中国でよく見かける植物ではあるが、ハスに比べれば華やかさに欠け、なんとなくぶっきらぼうだ。

人民大会堂での重要会談に添えられる植物は、季節によって変わる。だが、この春爛漫(らんまん)の時期であれば、何らかの花を咲かせた植物を配して、華やかさを醸し出すのが一般的な中国的な礼儀だ。

しかも、葉の色が変わりゆく変葉木の中国の花言葉は「変幻」「物事がはっきりせず不確実なこと」「カメレオン」だ。時には、心変わりという雰囲気も醸し出す。敷衍(ふえん)すれば、気まま、気まぐれな様子でもある。

この変幻、不確実性、心変わりという心象風景は、習自身の現在の心の内であり、米側に対して抱く不信感にも見える。中国側の会談出席者をみると、10カ月前にはそこに座っていた当時の外相、秦剛が消えている。大きな変化である。

習のお気に入りで、若くして駐米大使を務めた秦剛については、米政府側も何十年かに一度しか出ない大物の中国外交トップになると見込んでいた。ところが、理由不明のまま失脚し、今日に至る。

23年11月、訪米した習はカリフォルニア州で米大統領のバイデンと会談した。両大国の衝突を回避する対話継続だけが成果だった。確かに現在まで米中間の高官対話は続いている。だが、米国から中国に対する様々な圧力は、強まるばかりだ。

中国としては、今年11月の米大統領選でバイデン、前大統領のトランプのどちらが勝つか不明のため、対米外交で大きな決断はしにくい。変葉木が象徴する不確実性は、混乱に向かう米国政治への皮肉という側面もあるだろう。