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ブルームバーグ
アサヒへのインベブ豪事業売却、後味に苦味なし
2019 年 7 月 23 日 08:04 JST 更新
――WSJの人気コラム「ハード・オン・ザ・ストリート」

***

 「バドワイザー」の親会社であるビール世界最大手アンハイザー・ブッシュ・インベブは、1030億ドル(約11兆1000億円)に上る負債を圧縮するため、子会社の中でも収益性の高いオーストラリア事業を売却した。だが残るアジア事業に対しては高いバリュエーションが見込めることに加え、変動の大きい豪ドルによる影響が減ることで、インベブにとってマイナス面は限定的となりそうだ。
同社は19日、アサヒグループホールディングスが「ビクトリア・ビター」や「ピュア・ブロンド」を含む豪州のビールブランドを113億ドルで買収すると発表した。売却額は同事業の昨年の利払い・税・償却前利益(EBITDA)の14.9倍の水準で、インベブにとっては良い価格と言える。同社は徹底したコスト管理で知られており、アサヒに経費削減余地はおそらくほとんど残っていないことを踏まえるとなおさらだ。

 通常ならインベブがこのような安定した収益をもたらす事業を手放すことは考えられなかったかもしれない。豪事業の売上高の伸びは2〜3%と低迷しているが、市場で独占的な地位を占めるため、収益性は極めて高い。昨年のEBITDAベース利益率は47%と、会社平均の40%を上回る。
だがインベブは、今月に入りアジア事業の新規株式公開(IPO)を断念しており、豪事業を手放すことで面目を保つことができた。売却で調達した資金により、純負債は年内にEBITDAの約3.9倍まで圧縮できる見通しだ。バーンスタインの分析によると、負債削減規模は、インベブが香港上場を仮条件レンジの中央値で実現できていた場合と比べると、やや下回る。だが、過去1年半にわたり負債水準の高さを理由にインベブを売り込んできた投資家に対し、重要なシグナルを送ることになる。

テイラーラボ 2469  ブルームバーグ アサヒへのインベブ豪事業売却、後味に苦味なし 2019 年 7 月 23 日 08:04 JST 更新 ――WSJの人気コラム「ハード・オン・ザ・ストリート」  ***   「バドワイザー」の親会社であるビール世界最大手アンハイザー・ブッシュ・インベブは、1030億ドル(約11兆1000億円)に上る負債を圧縮するため、子会社の中でも収益性の高いオーストラリア事業を売却した。だが残るアジア事業に対しては高いバリュエーションが見込めることに加え、変動の大きい豪ドルによる影響が減ることで、インベブにとってマイナス面は限定的となりそうだ。 同社は19日、アサヒグループホールディングスが「ビクトリア・ビター」や「ピュア・ブロンド」を含む豪州のビールブランドを113億ドルで買収すると発表した。売却額は同事業の昨年の利払い・税・償却前利益(EBITDA)の14.9倍の水準で、インベブにとっては良い価格と言える。同社は徹底したコスト管理で知られており、アサヒに経費削減余地はおそらくほとんど残っていないことを踏まえるとなおさらだ。   通常ならインベブがこのような安定した収益をもたらす事業を手放すことは考えられなかったかもしれない。豪事業の売上高の伸びは2〜3%と低迷しているが、市場で独占的な地位を占めるため、収益性は極めて高い。昨年のEBITDAベース利益率は47%と、会社平均の40%を上回る。 だがインベブは、今月に入りアジア事業の新規株式公開(IPO)を断念しており、豪事業を手放すことで面目を保つことができた。売却で調達した資金により、純負債は年内にEBITDAの約3.9倍まで圧縮できる見通しだ。バーンスタインの分析によると、負債削減規模は、インベブが香港上場を仮条件レンジの中央値で実現できていた場合と比べると、やや下回る。だが、過去1年半にわたり負債水準の高さを理由にインベブを売り込んできた投資家に対し、重要なシグナルを送ることになる。