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>>18

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📰企業の成長を促す東証の区分見直しに
2/16 2:00 朝刊 [有料会員限定]
東京証券取引所が1、2部などに分かれている市場の区分けを見直す。投資家にわかりやすく、かつ企業の経営努力を引き出せる市場の構成に全体を再編して、日本市場の活性化につなげたい。

東証は昨年に有識者会議をもうけ、市場構造の見直し作業に着手している。今春にも報告をまとめて再編の方向性を示す方針だ。

大きな課題は、肥大化がとまらない東証1部だ。東証1部の銘柄数は2100社を超え、過去30年で倍増した。世界の主要市場と比べても数の多さは際立つ。

東証1部は本来、最上位の市場であり、選び抜かれた日本を代表する企業が集まる市場であるべきだ。しかし実際は1部に昇格する基準が緩く、新興企業向けのマザーズ市場を経由すれば40億円の時価総額で移ることができる。

その結果、時価総額が20兆円を超えるトヨタ自動車のようなグローバル企業と、小粒の企業が混在している。しかも1部からの降格や退出が極めて少ない。上場がゴールになり、それ以上の成長を目指さない姿勢も垣間見える。全体として中長期の株価上昇が期待しにくいとし、日本株から投資マネーが遠のく理由になっている。

新たな市場区分では、最上位の市場には、より高い時価総額など厳しい上場基準を検討すべきだろう。それが市場からの規律につながる。ハードルに届かない企業には成長を目指す経営努力を重ねてほしいし、株価が下がるような不正を起こさないよう経営を引き締める姿勢も大事になる。

市場には、東証1部全銘柄で構成する東証株価指数(TOPIX)に連動して運用される巨額の資金がある。変更に伴う影響への一定の配慮は必要になる。

もう一つの課題は、新興企業向けの市場だ。2013年に東証と旧大阪証券取引所が経営統合したなごりで、マザーズ市場とジャスダック市場が並立しており、かつ2部市場との線引きも不明確なままだ。若い成長性の高い企業が集まる市場と、安定して収益を上げる中堅企業が集まる市場という区分けは一つの考え方だろう。

重要なのは、日本企業にいっそう成長を促す改革になることだ。企業価値の向上へ努力を続ける最上位の企業が先頭を走り、それを追う新興企業や中堅企業が経営を磨く。各市場の特徴に合わせて資金が入り、投資家が中長期に報われる循環を生み出したい。

テイラーラボ 🦋🦋  📰企業の成長を促す東証の区分見直しに 2/16 2:00 朝刊 [有料会員限定] 東京証券取引所が1、2部などに分かれている市場の区分けを見直す。投資家にわかりやすく、かつ企業の経営努力を引き出せる市場の構成に全体を再編して、日本市場の活性化につなげたい。  東証は昨年に有識者会議をもうけ、市場構造の見直し作業に着手している。今春にも報告をまとめて再編の方向性を示す方針だ。  大きな課題は、肥大化がとまらない東証1部だ。東証1部の銘柄数は2100社を超え、過去30年で倍増した。世界の主要市場と比べても数の多さは際立つ。  東証1部は本来、最上位の市場であり、選び抜かれた日本を代表する企業が集まる市場であるべきだ。しかし実際は1部に昇格する基準が緩く、新興企業向けのマザーズ市場を経由すれば40億円の時価総額で移ることができる。  その結果、時価総額が20兆円を超えるトヨタ自動車のようなグローバル企業と、小粒の企業が混在している。しかも1部からの降格や退出が極めて少ない。上場がゴールになり、それ以上の成長を目指さない姿勢も垣間見える。全体として中長期の株価上昇が期待しにくいとし、日本株から投資マネーが遠のく理由になっている。  新たな市場区分では、最上位の市場には、より高い時価総額など厳しい上場基準を検討すべきだろう。それが市場からの規律につながる。ハードルに届かない企業には成長を目指す経営努力を重ねてほしいし、株価が下がるような不正を起こさないよう経営を引き締める姿勢も大事になる。  市場には、東証1部全銘柄で構成する東証株価指数(TOPIX)に連動して運用される巨額の資金がある。変更に伴う影響への一定の配慮は必要になる。  もう一つの課題は、新興企業向けの市場だ。2013年に東証と旧大阪証券取引所が経営統合したなごりで、マザーズ市場とジャスダック市場が並立しており、かつ2部市場との線引きも不明確なままだ。若い成長性の高い企業が集まる市場と、安定して収益を上げる中堅企業が集まる市場という区分けは一つの考え方だろう。  重要なのは、日本企業にいっそう成長を促す改革になることだ。企業価値の向上へ努力を続ける最上位の企業が先頭を走り、それを追う新興企業や中堅企業が経営を磨く。各市場の特徴に合わせて資金が入り、投資家が中長期に報われる循環を生み出したい。