ここから本文です

これからの掲示板

  • 55
  • 0
  • 2021/05/23 07:37
  • rss

掲示板のコメントはすべて投稿者の個人的な判断を表すものであり、
当社が投資の勧誘を目的としているものではありません。

  • 日本、石炭火力へ支援継続 国際的批判強まる恐れ G7気候相会合

     先進7カ国(G7)気候・環境相会合は21日、石炭火力発電の輸出支援停止を柱とする共同声明をまとめた。

     二酸化炭素(CO2)回収などの対策を講じれば例外としており、日本はアジア諸国に石炭火力を輸出する従来方針を堅持する。CO2排出が多い石炭火力への国際的な批判は強まっており、日本の姿勢との温度差は否めない。

     声明では、石炭火力への公的支援の「全面的な終了」に向け、年内に具体的な措置を講じると明記。支援終了の対象について「排出削減対策が講じられていない」設備と定め、各国政府の裁量で支援継続を認める条件が付いた。日本は昨年夏、支援対象の要件を最先端技術を活用した高性能設備に限定するなど厳格化しており、政府は声明の趣旨に抵触しないと判断している。

     政府は資源に乏しい日本や、電力需要の急増が見込まれるアジアでは安価で安定的に電力を供給できる石炭火力の必要性は依然高いとの立場だ。経済産業省幹部はG7の結果について、「現在継続中の案件も含め対応を見直す必要はない」と説明。石炭火力の輸出を手掛ける電力業界関係者は「日本やアジアの事情が認められた」と胸をなで下ろす。

     ただ、こうした主張が国際的な理解を得られる保証はない。石炭火力が地球温暖化の主因との認識は各国で共有されており、石炭火力輸出でCO2排出削減対策を講じたとしても欧州など国際社会からの批判は強まりそうだ。

  • 米巨大IT、早くもコロナ後の働き方模索 人材奪い合い

     コロナ禍でも記録的な業績を上げた米巨大IT企業で、「コロナ後」を見据えた働き方改革が本格化している。軸は、会社勤務と在宅勤務を組み合わせた「ハイブリッド型」だ。優秀な人材の奪い合いが加速しそうで、日本企業にも影響を与える可能性がある。

     「グーグルでの将来の働き方は、ハイブリッド型のモデルになる」。グーグル広報は朝日新聞の取材にこう説明する。

     同社の働き方の将来像は、「6割のグーグル社員は週3日ほど会社で働いて、週2日は自宅など好きな場所で働く」「2割の社員は、現在の勤務地とは別の新たなオフィスに移転して勤務」「残りの2割は完全に在宅勤務になる」――という3パターンだ。

     主に会社で勤務する社員にも、「どこからでも働ける期間」として、年に20日間は、会社以外の好きな場所で働ける。社員には所属チームの理解を得て、世界の好きな拠点に移転したり、永久に在宅勤務したりする機会も与えられる。

     グーグルは従来、無料で食事がとれ、ジムも完備された手厚い職場環境で自由に働けることを売りにしてきたが、今後は働き方の選択肢も大きく広がる形だ。

     在宅勤務の導入をより大規模に進めようとしているのが、フェイスブック(FB)だ。今後10年で、現在約6万人いる全世界の社員のうち、5割を在宅などのリモート勤務とすることを見込む。FBは取材に対し、「私たちの目標は、大規模なリモートワークに最も前のめりな会社になることだ」と明言した。社員からの要望に対応するだけでなく、家族の事情に伴う引っ越しなどで失ってきた優秀な人材をつなぎとめる戦略的な狙いも大きい。

  • 「リスク減のために分散投資」が間違いである、これだけの理由

    近未来の消費者洞察データを基軸にイノベーション支援を展開する、株式会社SEEDATA代表取締役社長の宮井弘之氏は、周知の事実や世の中の常識に囚われずに成功するための思考法を説いています。

    常識は「正しくない」、直感には「従うな」
    (※写真はイメージです/PIXTA)

    まずは、洞察思考を身につけるための心構えについてお話をさせていただきたいと思います。この記事では、なるべく日常に転がっているような話題を通じて、洞察思考というものを皆さんに伝えていきたいと考えています。

    分かりやすくサマリで洞察思考の定義が出てくるわけではありませんが、私が皆さんにお伝えしたい洞察思考というものがどういったものなのか、分かっていただけるように工夫していきたいと思います。

    最初に投げかけたい皆さんへのキーワードは、「直感」です。皆さんは、「直感」という言葉を聞いて、どんなイメージを思い浮かべますか?

    「直感」に従って動きすばらしい結果を得られた著名人のサクセスストーリーも多く存在し、近年は直感を活かすことをもてはやすような論調もあります。しかし、私は、パッと聞いて「そうだな」とか「いいな」と思う話には思考停止を誘う罠が潜んでいると常々思っています。

    よく会社の部下からは、直感的に判断しているといわれる私ですが、誰よりも直感的に判断したり、納得したりすることの危険性を知っているつもりです。まずは、直感に従わないということについて、いくつかの例を見ながら、洞察思考に必要な心構えを説いていきたいと思います。

    「卵を一つのカゴに盛るな」は間違い
    さて、最初は、投資や資産形成の世界で、完全に「常識」とされている言説への挑戦から始めましょう。投資の世界でよくいわれる「卵を一つのカゴに盛るな」という格言です。投資に詳しい方も、詳しくない方も、あらためてこの格言の内容を吟味してみましょう。面白い発見があるはずです。

    「卵を一つのカゴに盛るな」は、もともとは英語の格言で「Donʼt put all your eggs in one basket」の翻訳です。インターネットの英和辞典weblioでは、次のように説明されています。

    ―――――――――――――――――――――――――――――――――

    【諺】 卵を全部一つのかごに入れるな (危険が起きたときに被害が分散されるよう、逃げ道を用意しておくこと)

    ―――――――――――――――――――――――――――――――――

    証券会社のパンフレットなどでは、次のように説明されていることが多いです。

    ―――――――――――――――――――――――――――――――――

    一つの投資商品だけに全財産の集中投資を行うとリスクが大きくなるので、複数の商品に分散投資を行ったほうが良いとの教え。

    ―――――――――――――――――――――――――――――――――

    これを読んで「なるほど、確かにそのとおりだな」と思った人は、心のなかで手を挙げてください。

    恥ずかしがらなくてもいいです。実は私も、最初にこの教えを聞いたときには「なるほど、そのとおりだな」と思いました。

    投資で成功している人は「一点買い」をしていた?
    ところが、実際に株式投資の真似事をしてみて、「なんか変だな」と感じたのです。分散投資は一見、正しいように感じられるのですが、リーマン・ショックやコロナショックのような株価暴落時には、ほぼすべての投資商品が同時に下がりますからほとんど意味はありませんでした。

    また、サラリーマンが余裕資金で株式投資を行う場合はタネ銭が少ないですから、そもそもあまり分散ができません。無理に分散すると、一つの銘柄あたりの投資金額が数万円になってしまいます。これでは、仮にその銘柄の株価が2倍になったとしても、利益は数万円にしかなりません。

    卵を一つのカゴに盛らない銘柄分散投資を行った私は、「株式投資ってあまり面白くないな」と感じ、やがて株を買うことを止めてしまいました。

    このエピソードには後日談があります。縁があって株式投資で成功した方々のお話をうかがう機会があったのですが、聞いてみると目からウロコでした。

    株式投資で成功した方々は、誰一人として「当初は」分散投資なんかしていなかったのです。ほとんどの人は、企業をよく研究して、これぞと思った銘柄に集中投資を行って資産を飛躍的に増加させていました。

    一点集中投資であればサラリーマンでも数十万円を投資することができますから、株価が2倍になれば資産も2倍になるわけです。

    株式投資で成功した方々には、このような「卵を思いっきり一つのカゴに盛る」ことで、いわゆる〝億り人〟になったケースが多く見られました。

    一般的に、集中投資は分散投資よりもハイリスクだといわれています。しかし、企業を研究しつくして、株価が上がるとの確信を得てから買うわけですから、投資家本人にとってはローリスクなのです。

    「ハイリスク・ハイリターン」という言葉も、一見、正しそうに見えますが、ハイリターンなものすべてがハイリスクなわけではなく、人によってはローリスクで済むものもあるのです。

    つまり、株式投資のスタートダッシュは、きちんと企業研究を行ってから「卵を一つのカゴに盛れ」が正解です。ではなぜ「卵を一つのカゴに盛るな」が、誰もが知っている〝投資の常識〟として、証券業界でずっと唱えられ続けているのでしょうか。

    たとえ話は本音をごまかすために作られる?
    私は、もっともらしい言葉を聞いたときには、まず、誰がそれを言っているのかを考えます。調べる限り、「卵を一つのカゴに盛るな」と言っているのは、投資家ではなく証券会社の方です。

    では、仮にこの言葉が、自分の立場を有利にするための〝ポジション・トーク〟だとしたらどうでしょうか。

    証券会社は手数料ビジネスですから、できるだけ多くの人に投資商品を購入してもらうほうがいいわけです。そうすると、一点集中の長期投資よりも、数多くの銘柄を次々と買ってもらうほうが、商売がうまく回ります。

    ましてや、その言葉が、投資のリスクを引き下げて安全であるとの印象を高めてくれるのであれば、さらに都合が良くなります。

    これはあくまでも仮説ですが、そう考えれば「卵を一つのカゴに盛るな」が、まことしやかにささやかれる理由も理解できます。

    もちろん、「卵を一つのカゴに盛るな」は、まったくの〝ウソ〟ではありません。それがしらじらしい〝ウソ〟であれば、誰も信じませんし、人に伝わることもないでしょう。「卵を一つのカゴに盛るな」は、すでに資産家になった富裕層にとっては定石なのです。

    投資利益だけで生活しているような富裕層の場合、一点集中投資なんてできません。万が一にも、その銘柄が大暴落したり倒産したりしては、資産が崩壊します。数千万円から数億円の十分な資産がある方の場合は、「卵を一つのカゴに盛るな」は正しいアドバイスとなります。

    投資資金が100万円の人にとっては年利1%で1万円なんて雀の涙ですが、100億円の人にとっては年利1%でも1億円の収入になるのですから、「ローリスク・ローリターン」の「卵を一つのカゴに盛るな」で正解になるのです。

    しかし、一般庶民が分散投資しても、うまくいきません。分散したうちの一銘柄が株高になっても、ほとんどタネ銭が増えないからです。卵は一つのカゴに盛らないと突破力が出ないのです。

    卵をひとつのカゴに盛るべきときもある
    このことは、人生にたとえてみればよく分かります。あなたが高校生だったとして、放課後の時間の使い方を、勉強と部活と趣味と恋愛と友人付き合いとに、きっちり五等分したと考えてみてください。どれも中途半端になってしまうような気がしませんか?

    やはり、高校三年生になったら、時間のほとんどを受験勉強にあてなければ目標の大学には合格できないような気がしますし、部活の全国大会で優勝したいのであれば、もっと練習時間を増やさなければならないと思います。

    例えば、将来はプロ野球選手になりたいと真剣に思う小学生が、毎日野球の練習に没頭し、友達と遊ぶ時間はほとんどないという生活を送っていたとします。

    この小学生に向かって「卵を一つのカゴに盛るな。野球ばっかりやるな。友達とも遊べ」とアドバイスする大人がいたら、控えめにいってもお呼びでないでしょう。

    うまいたとえ話は、耳障りがよくてスルリと入ってくるだけに、十分に警戒して聞く必要があります。

    卵を一つのカゴに盛っていて落としたら全部割れるというのは真実ですが、それは卵の話であって、株の話ではありません。一つのカゴに盛るのは危険かもしれませんが、おそらくそこには、一つのカゴに盛らなければならなかった別の理由があるはずです。

    この「たとえ話を警戒する」というのは日常生活においてかなり使える洞察のスキルです。もっともらしいたとえ話を聞いたときには、その話の背景に注意を向けてください。

    宮井 弘之

    株式会社SEEDATA 代表取締役社長

  • 投資で勝つために欠かせない!信じる力とは

    ◆私たちは混沌の中に生きている

    投資は信仰ではありませんが、意外に重要なのが、“信じる力”です。あるいは、信念を強く持つことです。

    世の中には、いろいろな投資手法やテクニックがあります。私たちは、混沌の中に生きています。あんな上手い方法がある、あんなに儲けている人がいる、こんなに美味しい銘柄があると、投資の成功美談は、ちまたにあふれています。

    情報洪水の中で、自分の軸を持っていない投資初心者は、流されてしまいます。あっち行ったり、こっち行ったりと。そして、耳障りのよい所だけを取り入れて、自分なりのフリースタイルで投資を始めようとします。

    しかし、一つひとつは完成された手法でも、あちこちからパーツだけを寄せ集めると、それはとんでもない方法となってしまいます。

    バフェットのような長期投資家の手法と、デイトレーダーのようなテクニカルな手法とは、水と油ほど異なるものです。同じ銘柄選択でも、ファンドマネージャーのそれと、スイングトレーダーのそれも、まったく異質です。

    美味しそうな部分だけを断片的に組み合わせてみても、美味しい結果とはならないのが、投資なのです。我流の投資では、絶対に勝てません。


    ◆自分なりのスタイルやモデルを持つ

    やはり、自分の投資スタイルを決めて、手本となるモデルを持ち、ルールを確立することが、必要です。

    そして、自分のスタイルと合致しないことには手を染めないように、禁止事項を決めておくことも有効です(たとえば、個別銘柄は見ない、短期売買はしない、信用取引はしないなど)。

    投資情報でも、スタイルの違うものだったら、無視することも賢明な対策です。何でも吸収する、何でも参考にする、全てのことに精通しようとすることは、実は愚かなことなのです。


    ◆信じるに足るものであることを検証する

    いったん、自分の投資スタイルを決めたのなら、それを少なくとも数年間は維持しなければ、公平な成果は出ません。

    新興国株が儲かると聞いては新興国株を買い、FXが効率が良いと聞いてはFXに手を出す。そんなめまぐるしいことをしていたら、だいたいが相場の後追いになって、損失の山を築くこととなるでしょう。

    また、限定的な短期間だけで、投資手法の良し悪しを判断するのも、正当な評価となりません。相場が悪いときには何もやってもダメですが、結果が悪いことを、相場ではなくて、手法や銘柄のせいしたら、それは不公平です。

    逆に、相場が良くてうまくいったときに、好成績の原因を相場ではなくて、そのときの手法や銘柄に求めたとしたら、間違った結論に至る可能性が高くなります。

    自分の投資スタイルを生涯のものとするために、良いときも悪いときも、少なくても数年は、スタイルを維持して継続してください。

    上げ相場も下げ相場も経験して、ダメなものや合わないものは止めればいいし、調整や修正が必要なものは、数年の体験をもとに変更を加えればいいのです。

    投資で大切なのは、“信じる力”。信じたものを、風雪に耐えながら貫徹する意志力。そして、変えるべきを変える英知があれば、なお最高です。

  • FX初心者がまず最初にチェックするべきもの

     世の中にリスクマネーが溢れていて、とりあえず避難させなきゃいけないお金が仮想通貨に移っている動きがあります。2021年はこれが強まるのではないか、という見方もできます。

     直近の仮想通貨はいろんな層のプレーヤーが集まり、バブル崩壊も経験しています。そのため、仮想通貨の社会的地位、認知度はある程度上がっていると思います。

     ただし、投資先の一つの有効な手段ではありますが、金相場と同じで、どのような理由で何を持ってそこに投資するのか、明確な根拠はありません。

     外国為替と仮想通貨、そして他の金融商品を比較すれば、外国為替のほうが参加者の厚みがまったく違います。相場が乱高下しても、ファンダメンタルズ(経済の基礎的要件)に基づいてしかるべき水準に落ち着いてきます。そのぶん公平なマーケットだと言えるでしょう。

     FXはじっくりと分析してみると勝敗の原因が明確にわかります。一方で仮想通貨は、根拠はないけど上がるか下がるかに賭けてみる、そういった感覚でするものだと思います。

     では、FX初心者はどんな指標を見ればいいのか。為替のプロは、国内外の雇用統計や平均賃金などの経済指標をこまめにチェックしています。初心者は主要な経済指標をみることから始めるのが良いと思います。

     そもそも、そうした指標の重要度は変わっていきます。かつては、アメリカの指標を見る際には貿易収支がメインだったのですが、今は貿易赤字が当たり前になりました。しかも赤字だからといって、アメリカの信用力が落ちてドル安が続いているわけではありません。

    ドル円が「せめぎあっている」
     つまり、中長期的な視点でFX投資をする場合は、こうした指標で一喜一憂する必要はないと思います。特に、先ほどおすすめした「1,000ドル投資」の場合は、為替のプロが集めたわかりやすい情報を自分のペースや好みに応じて取捨選択していくだけで問題ありません。

     各ポータルサイトのトップにヘッドラインニュースが流れますが、まずはその情報に目を通すところから始めてみましょう。

     今後のドル円の予想を立てるのは難しいですが、今のレートはアメリカが復活するか、そうでないのか両論が「せめぎあっている」状態を示しているように見えます。

     ダウ株価はものすごい勢いで上がっていますが、金融政策で市場にジャブジャブとマネーが供給されている状況では、ドルの価値は下がっていきます。そのため、場合によっては「2ケタ円台」もありえると考えています。

     ただ一方で、アメリカに対する世界の投資は根強い、という見方からドル高を予測する人もいます。いつまでせめぎあいが続くのか、そのせめぎあいをどう読み解くのかが、重要な投資のポイントになってくると思います。

  • 「FX賢者」への最短ルートが実は「レバレッジ1倍でじっくり投資」だと言えるワケ


    レバレッジ1倍の「放ったらかし投資」
     FX投資を始めるうえで、いちばん気になるのは、やはり「FXで失敗する人は、どうして失敗するのか」という部分だと思います。

     失敗しない投資をするうえで重要なのは、まず何を目標にするか、最初に設定しておくことです。そして、最初から「最悪の状況」をイメージしておくことです。

     そのためには、FXにおいて「レバレッジをかけて、丁か半か博打を張る投資」というリスクの取り方をしてはいけません。あくまで「中長期的に見れば、銀行に預けっぱなしにするよりもメリットがあるだろう」、それくらいの考え方のほうがうまくいくはずです。

     FXだからといって、テレビで出てくるトレーダーのように、常に張り付いて見ている必要はありません。無理にレバレッジを効かせることはせず、極端な話、1倍のレバレッジで取引してもいいんです。

     またFX取引は、スワップポイントを原則日々得ることができます。外貨を買って円を売ってコツコツ稼いでいく、これをいわゆる「キャリートレード」といいます。FXは、預金や投資信託と違って金利やリターンは付かないけども、ドルを買うことでスワップポイントが入ってくる。このメリットは大きいです。


    まずは1,000ドルから取引してみる
     自分がどういった投資を行うのかによって、取引の頻度はそれぞれ変わってきます。一番大切なのは、「最悪の水準」を自分のなかで持っておくこと。「ここを割り込んだら一旦撤退だね」とか、「ここの国の金融政策が変わったら一旦やめよう」と、あらかじめ頭の中に入れておけば、慌てることなくその取引から撤退できるはずです。

     逆に言えば、ちょっと高めのレバレッジで短期勝負に挑んだとしても、本当に自分の考えに基づいていれば、負けても次の勝負に進むことができるんじゃないでしょうか。

     FXの場合、悲観的な気持ちで臨むべきなのか、ポジティブに突っ込むべきなのか、迷う人は多いでしょう。重要なのは、何を根拠に相場を読んでいくか、ということです。

     現在の状況に置き換えると、漠然とアメリカでワクチン接種が進んで経済活動が再開されれば、当然一旦引いていた投資マネーがアメリカに集まってくる。将来的なドル高がある程度予測できるわけです。

     あくまで中長期的な視点で見ているのであれば、短期でドルが1円2円下がっても、あたふたしないことが大切なんです。ポジティブかネガティブかというより、決めた水準までは動じない、慌てないことがFX投資では重要なポイントです。

     では、本当に初めて取引される方がどうすればいいのか。入り口としては、1,000通貨単位で取引できるFX口座も増えていますので、まずは1,000米ドルで取引してみるのがいいと思います。

     そうすると、レバレッジが1倍の場合、1,000米ドルを買い、1円上がれば1,000円の利益になるというシンプルな感覚が身につきます。一方で、これだけ下がったらこれだけ口座価値が減るんだということもわかります。ドル円が1円変わるとこれだけ資産が動くんだ、ということを知っていきましょう。

    30-40代にこそ「安定FX」を推せるワケ
     FXはよく、投機的な金融商品に捉えられがちです。FXは危ないから外貨預金にしましょう、と勧める方もいらっしゃいます。ただ、外貨預金はペイオフ対象外ですが、FXという金融商品は「お客様から預かったら区分して信託保全しなさい」と、金融商品取引法で定められているんですね。

     ですので、万が一FX会社が倒産したとしても、口座にあるお金は保全されます。外貨で資産運用という観点に立ち戻っても、FXのメリットはきちんと担保されているのです。

     コロナ禍で将来をじっくり考える時間があるというなかで、特に30代40代の方には、FXを有効な投資の手段として考えて欲しいです。20代だと、どうしても若干直感的に取引をやってしまいがちです。「大きな夢」を叶えるための投資ではなく、手堅く資産を増やすには何がいいんだろうと考えた時に思い出して欲しい存在ではありますね。

     当社がお勧めするのは、決してFXに人生を賭けず、あくまでも余裕資金で行っていただくことです。これで生活を壊すようなことがあってはならないと思います。

     むしろ楽しみながら、これまでの経験をベースに、自分が考えたシナリオ通りに相場が動けばさらなるモチベーションになると思いますし、仮にシナリオが崩れたとしても、次は同じ失敗を繰り返さないようにしようと、学びも得られます。

     ここで改めて、2021年の為替相場に影響するかもしれないトピックについて考えていきましょう。まずはオリンピック。開催の可否は分からないですけど、その影響についても、短期的な視点で見るか中長期的な視点で見るかによって変わってきます。

     仮に中止になった場合、日本の株価は下落するかもしれないですが、それが何十年もの不況の原因になるとは考えにくく、その後の世の中の流れ次第ということしか今のところ言えないですね。

     もちろん、日本の株安には外国人投資家、機関投資家も含めて敏感に反応しますから、為替にも影響があります。ただそれが、瞬時にドル円で5円、10円動くようなインパクトになるとは思えません。


    トランプ退陣で「安定路線」が強まる

     為替を見るのであれば、コロナワクチンとG7諸国の経済政策の関連が重要です。経済活動が本格的に再開するとなれば、金融政策も一旦引き締め、または中立の方向に舵を切る必要が当然出てくるでしょう。

     特に経済成長率が元のペースに戻ってくれば、金融政策は劇的に動くはずです。そうなれば再びドルが買われる動きになるかもしれません。

     今後アメリカでは、イエレン財務長官とパウエルFRB議長がタッグを組んで、「そろそろスタンスを変えるよ」っていうシグナルは送ってくれるはずです。それが来年なのか再来年なのか、しっかり見ていく必要がありますね。

     また、バイデン氏が大統領になって、しばらくは大統領本人の考えよりも議会に配慮しつつ、議会で通りやすいような政策にとりあえずシフトしていくのではと言われています。

     ここ数年は、FRB議長が何か発言すればドル売りになり、トランプ前大統領が発言すればドル買いになってました。どちらの言っていることが正しいのか方向性が見えずに、市場関係者が慌てふためくこともありました。今後はもう少しメッセージを素直に受け取りやすい、投資家にとっては楽な状況になるはずです。

     すなわち、中長期的な視点で「ゆっくりFX」を始めるうえで、2021年はいいタイミングだと思います。市場との対話が元のレールに戻ってくるんじゃないかなという期待がありますね。

     一方で、米中関係や中東情勢はきな臭い状況になってきています。今ビットコインが乱高下していますけれども、これはいろんな見方をすることができます。

  • 金融系YouTuber高橋ダンに聞く、20代から始める投資の作法

    近年、手軽に口座を作れる「ネット証券」が世間で注目を浴びている。自粛期間中は、個人型確定拠出年金iDeCoや、少額投資非課税制度のNISAが話題になった。日本の年金に期待できない悲観的なニュースが飛び交う一方で、最近では少しずつ資産形成の意識が高まっている。

    しかし、投資や資産運用は、日本人にとってまだまだ抵抗感の強いものではないだろうか。今回は、金融のスペシャリストである金融系YouTuber高橋ダンの、日本の読者に向けた高橋流の投資のポイントを紹介する。

    若者に伝えたい、3つのポイント

    資産運用や投資は、「投資資金が減る可能性がある」というリスクからギャンブルのようなものだと考える人もまだまだ多いだろう。高橋は、投資に抵抗感をもつ日本の若者たちに、知ってほしいポイントを3つ紹介した。

    1つ目は「分散して長期的に運用すること」。そうすることで、持っている資産が「ゼロ」になることが絶対にないと高橋は語る。コモディティ、債券、株。普段高橋がユーチューブや書籍で紹介しているように、彼のポートフォリオは常に分散されている。様々な商品に資産を分散すれば、人々が恐れている「ゼロ」になることはない。

    「分散することに加え、マージンを使わないことが大切です。マージンはレバレッジとも言います。例えば、1000円しか口座に入れていないのに、1万円分の金融商品を買ってしまうような、非常にリスクのある行動です。資産を分散し、長期的に運用しさえできれば安心です」

    2つ目は「自分の口座の中を見ない」、つまり毎日の変動を気にしないことだ。長期的な運用であることを忘れずに、一時の揺れに惑わされないマインドを持つ。世界的に有名な投資家のウォーレンバフェットでさえも、めったに確認しないそうだ。

    「頻繁に残高を確認しない方がいいです。僕は年に4回ほどしか口座を確認しません。毎日見ると、どこの誰でもクレイジーになってしまいます」

    3つ目は「失敗を恐れないマインドセット」だ。「日本は『完璧主義者の社会』です。日本は失敗を許せない、または恐れる傾向が非常に強いです。これまでいろんな国を周ってきましたが、日本はどこよりも保守的です。投資の世界は失敗が絶えません。『it is messy』なので、気にしないのが一番です」

    投資では、膨大な時間をかけて努力をしても、それが報われるとは限らないのである。「投資は失敗がつきものだ。だから失敗しても大丈夫」というマインドセットが一番重要なのだという。


    日本とアメリカの若者、決定的な違いは
    「長期的に運用する時、『いつまでいくら貯まるか』を計算して始めるといいです。例えば、貯金してきた100万円を投資するとします。そのあと、複利効果を書いておくのです。6%で増やしたら、今持っている100万円がどれくらいになるのか。30歳、40歳、50歳の頃にはどれくらい貯まっているのか。これらを明確に書いておけばいいでしょう」

    そうすることで、1日で1万円や5万円もの資産が減ったとしても、ゴールの時点の金額を大体把握しておくことで、折れずに投資を続けられるという。

    アメリカと日本の若者の根本的な違い

    人生の多くをアメリカで過ごした高橋。それぞれの国民性は投資にどのような影響を与えているのだろうか。日本とアメリカの若者の違いについて、高橋は次のように話した。「アメリカの若者はリベラルな一方で、日本の若者は責任感が強いですね」。

    アメリカの有名エリート大学群である「アイビーリーグ」への入学も、学業の成績だけでなく音楽やスポーツなど、バランスが良いことが合格の条件だ。学力だけで「優秀な学生」と判断しないのだ。

    「実は、アメリカも日本も、若者たちはあまり投資を積極的にしていない印象です。なので彼ら彼女らの特徴の違いを話すと、アメリカの若者は、『自分がどうしたいか』についてよく考えます。CMでも『Be yourself(ありのままでいよう)』というメッセージを含んだものをよく見かけます。カリフォルニアやニューヨーク、ボストンなどを見る限り、ビジネスに挑戦する人が多いです」

    一方で、日本の場合は「Take care myself(自分のことは自分でなんとかする)」の傾向が強いと指摘する。アメリカの若者に比べ、現実的で責任感が強い。緊急時には皆がマスクをきちんとつけるように、規律性があるのも、日本の長所だ。しかし、教育の影響もあるのか、アメリカの若者と比べると「想像力」に違いがあると高橋は指摘する。

    「日本は他人と協力したり、グループで行動できたり、とにかく協調性と責任感が強いです。しかし、ビジネスで大きく挑戦している人はまだまだ少ない印象です。僕が住んでいたベトナム、シンガポールやジャカルタなども、起業までいかなくても若い頃からベンチャーキャピタルに身を投じるなど、大胆にチャレンジしています」

    日本の若者は責任感が強いゆえ、失敗を恐れる傾向もより増す。グループ内の人や周囲の目を非常に気にしてしまうのはもったいない。

    リーマンショック後しか知らないZ世代へ
    「Z世代はリーマンショック後しか知らない世代です。株に対して関心が高い世代は、アメリカですと、X世代とその上の世代のベビーブーマーです」。日本の場合は残念ながら、投資に熱心な世代はいないという。

    「日本はインフレが30年間起きていません。そのせいで、GDPが上がらず、物価指数も上がりません。物価指数と株式市場は、一緒に上がるようになっています」

    物価が上がる社会とそうでない社会とでは、考え方が違う。

    「GDP、物価指数、株式市場、全て同時に動くものです。どれも日本の場合は30年間横ばいです。僕はウォール街にいた時から、日本について聞いていたんです。Lost decades(失われた20年)。今まさにその深刻さを経験しています」

    何もしないことは、人生において一番のリスク

    そして、高橋は日本の若者たちに伝えたいメッセージがある。

    「いくら考えても、いくら悩んでも、挑戦してみないとわからない。だから何回も試して欲しいです。一番大きな人生のリスクは何もしないことです。日本は年金問題や、人口減少、政府の莫大な借金など、僕たち一人では解決できない深刻な問題があります。悩んでもしょうがないと思うかもしれませんが、できることもあるはずです。

    世界がどう動いているかを学び、挑戦してほしい。自分の生活水準を高めるために、何ができるか考えみてください。僕も『発信』という形で日本を変える一人になるつもりです。

    何もしないことは、お金を失うよりも大きなリスクです。20代30代は、これからの人生に向けて最も時間があり、有利な時期であると考えています。恐れないでチャレンジしてください」

    投資は新しいスキルである。資産を世界に分散させることで、よりリスクを減らすことができる。何よりも投資は、世界に関心を持ち、学べる絶好のチャンスなのである。失敗を恐れずに、小さなことからでも挑戦することが人生を豊かにする「投資」なのかもしれない。

読み込みエラーが発生しました

再読み込み