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株式投資サロン「株式投資で資産増加をめざしましょう。」part2の掲示板

eru***さん

ご質問ですが、日銀がマイナス金利(ゼロ金利ではありません)の解除を行うと銀行は貸出金利の引き上げに頑張るのでしょうか?ということだと理解しました。

まず、今回は日銀による金利の引き上げではありません。銀行が余剰資金を日銀に預ける当座預金の一定上限を超えた部分に課しているペナリティー金利の解除です。
従来は銀行が日銀に預金を預けると日銀は金利は払わず、逆に手数料を取っていました。
それがマイナス金利です。それを解除します。

日銀の思惑はデフレ化銀行の融資姿勢が消極的になるのを防ぐため、極力市中に資金が出回るように、日銀への預金にペナリティーを課したわけです。
今回それを解除し、金利はゼロになると思います。

現在日銀が銀行に貸し出す金利はゼロ近辺であり、今回はこの金利を引き上げたわけではないので、今回のマイナス金利解除が、直接金利の上昇に結びつくものではありませんが、マーケットでは日銀の金融政策の変更と受け取られます。

将来、日銀は銀行への貸出しゼロ金利政策を変更し、金利のある世界になると予想します。
すると、まず10年国債に代表される長期金利が上昇し始めると思われます。
現在は長期金利は0.77%程度であり、日銀はイールドカーブコントロール政策でこの金利を1%程度に抑える政策をとっています。
早晩、この長期金利の人為的なコントロールは外し、長期金利をマーケットに任せるイールドカーブコントロール解除はいつかという議論になると思います。

普通預金に代表され短期金利は引き続きほとんどゼロの状況が続くと思いますが、長期金利が例えば1%程度になれば、長期金利は0.2%程度上昇することになります。

銀行の長期貸出金利は、各行の長期プライムレートに連動しており、現在の長期プライムレートは1.6%程度です。
10年国債金利が上昇するとこの長期プライムレートが連動して上昇し、住宅ローンの長期固定金利や企業向け長期貸出金利もあがります。

但し、各行の金利は独禁法の建前上、各行独自で決めることになっており、若干の相違もありますが、傾向は同じです。

貸出の源泉である、預金金利はほとんど上がりませんが、長期貸出金利があがり、銀行の利ザヤ拡大になると言われています。