ここから本文です
投稿一覧に戻る

日経CNBC 【Tradar's bar】という番組の掲示板

円安→輸出ドライブ→収益拡大→日経平均上昇・・・
と言うのが、昭和の時代からの一般的認識。
最近は、「生産拠点の海外移転で、輸出ドライブがかからなくなった。」「輸出が伸びないから、株価が上がらない」と言った解説が目立つ。

生産拠点の海外移転で、生産も販売も海外に移ったとしたならば、利益は丸々海外で創出されることになる。
その利益は連結決算の作業で連結財務諸表に反映され、市場の評価を受けることになる。
例えば、100ドルの利益が海外で創出された場合、1ドル80円のときと、100円のときでは、連結財務諸表への反映額は(単純に言って・・・)8,000円と10,000円と異なってくる。
簡単に言えば、生産拠点が海外に移転した現代では、利益そのものを企業は輸入しているのであって、その利益自身が円高となれば少額で、円安となれば高額で、連結財務諸表に反映されるのである。

もちろん、この理屈は単純なケースであって、海外に生産を移しても、販売が日本国内であれば、海外で作った製品コストは日本円に換算した場合高くなる。他方、国内で販売価格を上げることができなければその分減益となる。
この効果を重視するのであれば、海外への生産拠点移転がウラメに出ていると言う論調も理解できる。しかし、ここ最近の論調には為替効果の見解を十分にしないまま「輸出ドライブがかからない」、「企業収益上昇を見込みにくい」との言も見られる。
残念である。