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相場メモ雑感の掲示板

 東京市場は成人の日の祝日で休場となっていますが、週明けのアジア時間は全般様子見の動きとなっていますね。ドル円は朝方からのレンジが12銭程度と小動き。先週末からのポジション調整が続いているといったところです。
 
 注目の12月米雇用統計は、非農業部門雇用者数が19.9万人と予想の40.0万人を大幅に下回る弱い数字。先行して公表されていたADP全米雇用報告の数字が80万人台を記録するなど、市場の期待感は強かっただけに、発表直後のドル円は115.67円まで下落。ただ、失業率が3.9%とかなりの改善を示したほか、平均時給も年率で4.7%とかなりの上昇幅。一転して115.93円まで買い戻されるといった荒い値動き。
 
 一方で、米10年債利回りは、今や利上げのフォワードガイダンスとなっている「雇用の最大化」に最もフォーカスしているとあって、失業率のかなりの改善に反応するかたちとなると一時1.7992%まで上昇幅をひろげることになりました。
 
 そして、その後のドル円は、指標直後の乱高下から再び戻り売りに押される展開に。米長期金利が戻り高値を更新したにもかかわらず、ポジション調整といった市場の避けては通れない、理屈では説明できない整合性の取れない動きに終始したといったところです。
 
 いずれにしても、チャート的には昨年の高値として意識されている11月24日の115.52円や、一目均衡表転換線の115.51円が目先のサポートレベル。その下は4日の安値115.29円がポイントとなっています。
 
 米債券市場は、為替市場の調整局面とは裏腹に、早ければ3月にも開始される米金利引き上げや、同時または、その後にあまり時間を空けずに始まるだろうとされている量的引き締め、そして、それに伴って当然のように起きるはずの実質金利のプラス転換などを、織込み始めたばかり。市場がそれぞれに、それぞれの反応をしているといった認識を持ちながら、ただ、同じ方向性をみているということを認識しておく必要があるのかもしれません。