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貼っていくスレ
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【似鳥】私は景気の先行指標として「新設住宅着工戸数」を重視しています。建築が増えると住関連商品や家電などの消費も増えるため、関連する企業の景気に大きく影響するのです。08年のリーマンンショックのときも先行して動いていました。例えば、04年は約119万戸、05年は約124万戸、06年は約129万戸と推移していましたが、07年に約106万戸と大きく減少していたのです。新設住宅着工戸数は、人口の1%に当たる120万戸以上が景気の良い状態とされます。リーマンショック以降は、100万戸が一つの目安ですね。19年の予測は86~91万戸と下降気味で、20年は80万戸台、24年以降は70万戸台になると予測されています。

前の東京五輪は不況の始まりだった
──東京五輪後は不況がやってくると言われています。会長は「過去にあったことは必ず起きる」という考えを持っているようですが、未来を考えるに当たって、歴史を参考にすることは多い?

【似鳥】景気循環においては、過去と同じ現象が繰り返されます。1964年の東京五輪後も、不況の始まりでした。その意味で言えば、東京五輪以降、土地や建物、鉄をはじめとした原材料価格も下がっていくでしょうし、人材も買い手市場になっていくはずです。これは過去50年以上、ビジネスの経験で得た私の知見です。

──「20~30年後を予測して、そこで成果が出る投資を行うべきだ」とも提言されていますね。30年後を予測する目を養うにはどうすればいいでしょうか。

【似鳥】わが社は1店舗30坪100万円からビジネスを始め、今では年間6000億円の売上高を超える企業となりました。成功の秘訣は逆張りです。不況のときこそ投資して、好況のときはあまり投資しない。投資が大きいと不況になったときに大きな負担になります。経営者は常に未来を見ることが必要です。

そのためには常に景気動向に着目し、その原因と結果を分析する習慣を身に付けないといけません。短期で目標を立てるのではなく、少なくとも10年先の計画を立て、そこから逆算して現時点でどんな手を打つべきなのか。どんな投資が必要なのか。それを常に意識することが重要なのです。