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輸出依存の新興国債券売りに警戒を-米国債弱気派が報われるなら

2019年12月5日 4:39 JST 更新日時 2019年12月5日 11:10 JST
米5年債利回りの動きに最も感応度高いのはタイ、南ア、韓国
インドとロシアは連動性ほぼない-ブルームバーグ分析
2020年は米国債弱気派がついに報われる年になるだろうか。

 そうなった場合、新興国市場ではタイと南アフリカ共和国、韓国の債券が最も売られやすく、インドとロシアが最も影響を受けにくい。ブルームバーグの分析が示した。

  この分析では、世界の新興13カ国の債券市場について米5年債利回りの動きに対する感応度を調べた。米5年債との連動性が最も高いのは輸出依存度が高めの国。一方、コモディティー価格への依存が強く、貿易への依存度が低いインドやロシアは最も連動性が小さいことが分かった。


  調査は2011年半ば以降、米5年債利回りが2週間で35ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)を超える動きとなった7つの期間を対象とした。以下の表は、それぞれの国の債券が平均でどれだけ動き、どの程度の連動性が見られたかを示したもの。調査手法の詳細についてはこちら。

動きの幅(bp)
米5年債の1bpの動きに対
し、平均でどれだけ動いたか
連動性(レシオ)
平均の動き/
すべての動きの標準偏差
連動性が極めて高い


タイ
0.36
2.62
南アフリカ共和国
0.70
2.38
韓国
0.47
2.25
やや連動性あり


メキシコ
1.02
1.36
ポーランド
0.45
0.93
ブラジル
0.57
0.75
トルコ
1.03
0.72
インドネシア
0.60
0.71
マレーシア
0.48
0.68
中国
0.15
0.52
連動性なし


ハンガリー
0.26
0.44
インド
0.12
0.29
ロシア
-0.49
-0.37
出典:ブルームバーグ
  
  米国債利回りについては、米景気改善の兆しが強まる中で急上昇リスクはあるものの、エコノミストらの20年末時点の10年債利回り予想は1%から2.5%まで幅広い。  

(最終段落に米国債の2020年利回り見通しを加え、見出し含めて更新します)