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為替相場まとめ1月24日から1月28日の週
為替 2022/01/29(土) 08:02

 24日からの週は、米FOMCをめぐってドル相場が活気付いた。発表前からタカ派姿勢が警戒され、世界的に株式市場が不安定に推移した。ただ、FOMCまでの為替市場は神経質な振幅を繰り返すのみで方向性に欠ける動き。結果内容待ちの展開が続いた。そして、日本時間27日午前4時にFOMCの結果発表を迎える。今回は市場の想定通りの政策金利据え置きだった。しかし、その後のパウエルFRB議長会見を受けてドル高・株安の動きが強まった。3月の利上げ開始については市場の想定内だったが「全ての会合での利上げの可能性を排除せず、金利変更の幅についてはまだ決定していない」との発言が、予想以上の強いタカ派姿勢と捉えられた。短期金融市場では年内5回の利上げを織り込む動きとなった。米債利回りの上昇、株安とともに為替市場ではドル買いの動きが加速。ドル円は115円台へと上昇。ユーロドルは1.11台、ポンドドルは1.33台へと下落。ドル高の流れが鮮明になった。

(24日)
 東京市場で、ドル円は底堅く推移。先週末はロンドン市場で114円台に乗せたあと、NY市場で113.60台まで反落した。リスク警戒の動きが重石となっていた。しかし、週明けの東京市場では買い戻しが優勢。株安が一服、日経平均がプラスに転じたことが買い材料となり、113.90台まで上昇。しかし、114円には届かず。ユーロ円は128.80台から129.10台まで一時上昇も、午後には伸び悩んだ。ユーロドルが軟調で1.1320割れへと軟化した。豪ドル/ドルは0.7170台から0.7150台へと軟化し、午後に入るとドル円以外の通貨ペアではドル高の動きが広がった。

 ロンドン市場は、ドル買いが強まっている。週明けの欧州株が大幅安となり、時間外取引の米株先物も下げに転じた。今週26日の米FOMC結果発表を控えて、3月の利上げ開始が明示されるとの見方が広がっており、株式市場の警戒感を誘っている。また、地政学リスクを指摘する声も多い。米国に続いて英国やドイツなどでもウクライナからの大使館関係者などの退避について報じられている。また、UAEがイエメン武装勢力の弾頭ミサイル迎撃との報道もあった。リスク回避の円高に押されるなかでドル円は一時113.47レベルまで下落。しかし、全般にドル高の動きが強まるなかで、113.80付近へと下げ渋った。ユーロドルは1.1330台へと下げ渋る場面があったが、その後は売りに押され、安値を1.1300近辺に広げた。ポンドドルは1.3550近辺が重く、大台割れから1.3480台まで下落。豪ドル/ドルは0.71台後半から0.7120台に安値を広げた。ドル指数は先週末の高値水準を上回った。ユーロ圏と英国の1月PMI速報値は、いずれも前回12月から低下しており伸び悩みの動きが続いている。

 NY市場は、米株動向をにらんで神経質な展開。序盤はリスク回避ムードが続くなかで、ダウ平均が一時1000ドル超急落、ドル円の上値を抑えた。終盤にはダウ平均が下げ幅を急速に縮小し、プラス圏で取引を終えたことからドル円も下げ渋り。ただ、ドルと円が同方向に動いており、売買は交錯。ドル円は一時114円台乗せも、おおむね113円台後半での振幅となった。 今週はFOMCが予定されており、その内容を見極めたい雰囲気もあるようだ。ユーロドルは1.13台割れとなったあと、1.1330台まで一時反発。ただ、今週のFOMCやウクライナ情勢を巡って為替市場はドル買いの動きが優勢となる中、ユーロドルの上値は重い。ポンドドルも1.3440付近まで下押ししたあとは、1.3490付近まで反発。ユーロドルとともに下げ一服となった。ポンドは株価動向に対する相関性が高く、景気に敏感な通貨との分析があった。

(25日)
 東京市場では、ドル円が再び下落。前日NY市場での株の買い戻しやドル円の114円台回復を受けて、朝方は114.10前後まで上昇。しかし、日経平均が寄り付きから大幅安となり、その後も売りが続くなかでリスク回避の円買いが優勢に。午後に入っても株安は継続し、日経平均は27000円台割れ。ドル円は113.60台まで値を落とした。引けにかけて日経平均が下げ渋り、ドル円も113.80台に小戻しした。豪ドルは豪州第4四半期消費者物価指数の上振れを受けて、一時買われる場面があった。対ドルでは0.7177近辺に高値を伸ばした。先月のロウ豪中銀総裁のタカ派シナリオを裏付ける数字だった。しかし、リスク警戒の動きにも反応しており、午後には0.7130付近まで反落した。

 ロンドン市場は、ドル買いが優勢。明日の米FOMC会合の結果発表を控えて、ドル指数が連日の上昇。ドル円は序盤に米債利回り上昇とともに買われ、高値を114.16レベルまで伸ばした。その後は114円ちょうど付近で推移している。ユーロドルはロンドン時間に入ると売りが強まり、1.13台を割り込むと安値を1.1268レベルに広げた。ポンドドルは序盤の買いが1.35手前までにとどまると、売りに転じて安値を1.3437レベルに広げた。クロス円は序盤は底堅い動きとなっていたが、中盤にかけては円高方向に押された。ユーロ円は128円台後半から半ば割れへと下落。ポンド円は153円台前半から後半で上に往って来い。欧州株は前日の大幅下落から反発。一方、米株先物は引き続き上値が重い。米10年債利回りは前日終値を挟んで振幅するなかで、一時1.79%台まで上昇する場面があった。1月独Ifo景況感指数は95.7と予想外の改善となり、7カ月ぶりに低下一服となった。しかし、ユーロ買いの動きは見られなかった。

 NY市場では、リスク回避ムード継続も、値動きは落ち着いた。米株式市場でダウ平均は一時800ドル超下落したが、前日と同様に下値を拾う動きが入り、終盤には下げ渋った。バイデン大統領が「米軍をウクライナに投入する意図はない」と述べたことがサポートとなった面も。ドル円はドルと円が同方向に動いたことで、113円台後半の狭い範囲での推移が続いた。ユーロドルは一時1.12台へと下落したが、終盤には1.13ちょうど付近に戻した。リスク回避的な環境下でユーロ相場の上値は重かった。ウクライナ情勢をめぐる動きもユーロの不安材料。ポンドドルは1.34台半ばまで下落したあと、1.35台を回復する動きだった。ジョンソン首相の辞任を求める声が最高潮に達しているが、ポンドの反応は限定的だった。

(26日)
 東京市場は、小動き。日本時間で明日午前4時に結果が公表される米FOMCを前に様子見ムードが広がった。ドル円は113円台後半での推移、ユーロドルは1.13ちょうど付近での推移。いずれも値動きは限定的だった。金融政策の現状維持が見込まれているFOMCでは、前向きな姿勢がどこまで示されるかが注目されている。今後の積極的な金融引き締めが意識されるとドル買いに、失望感を誘うとドル売りに。結果を待ちたいという意識が強く、東京市場では動きが出にくかった。

 ロンドン市場は、株高とともに円売りが優勢。欧州株が堅調に推移、米株先物が時間外取引で上昇に転じている。NY原油先物は86ドル台へと上昇。米10年債利回りは1.76%台から1.78%台へと上昇。米FOMC会合の結果発表やパウエルFRB議長の会見を控えて、ロンドン勢はリスク選好の動きとなっている。先週からかなり株安の動きが続いたことで、イベント直前にはその動きが一巡したとの見方もあった。ドル円は113.90近辺から114.24レベルまで上昇。ポンド円は154円台乗せから154.37近辺へ、豪ドル円は81.50付近から81.95近辺へと高値を伸ばした。ユーロ円も買われているが、128円台後半での値動きにとどまり伸びを欠いた。独経済省は、2022年GDP成長予測を4.1%から3.6%に引き下げている。ウイルス感染拡大で回復に遅れ生じているとしていた。また、地理的に近いウクライナ情勢の緊迫化もユーロ相場の重石に。ドル相場は、まちまち。ユーロドルが1.1270台へと反落する一方で、豪ドル/ドルは0.7170台へと上昇。ポンドドルは1.3520近辺へと小幅に買われている。

 NY市場では、終盤に入ってドル買いが強まった。午後になってFOMCの結果が発表され、3月の利上げ開始や早期のバランスシート縮小の可能性を示唆した。しかし、一部が想定していたほどはタカ派ではなかったとの印象だったが、その後のパウエル議長の会見を受けて、米株が失速し、米国債利回りが上昇したことで、リスク回避のドル買いが強まっている格好。議長はバランスシート縮小に関して、積極的な姿勢を示すなど、想定よりはタカ派な印象が広がったようだ。大幅利上げに関しても「金利変更の幅についてはまだ決定していない」と完全には否定しなかった。ドル円は114.70近辺まで上昇、21日線に接近した。ユーロドルは売りが優勢となり、1.12台前半まで下落。昨年末から年初にかけてサポートされた水準をブレイクした。ウクライナの緊張をめぐる懸念もユーロ売り圧力に。ポンドドルは1.34台半ばへと下落。きょうはカナダ中銀が金融政策を発表し、政策を据え置いたが、これを受けてカナダドルは下落の反応を見せた。カナダ円はカナダ中銀の政策発表を受けて、90.50円付近まで下落していたが、90.80円近辺まで戻す動き。ただ、パウエル議長の会見を受けて90円台前半に再び戻している。

  • >>112

    (27日)
     東京市場で、ドル円は売買が交錯。前日の米FOMC後のドル高の流れを受けて114円台で取引を開始した。午前の取引で114.79レベルまで高値を更新。その後は上昇一服とあり、114.50割れまで反落。日経平均の下げ幅が一時900円を超え、ダウ平均先物も500ドル超の下げとなるなかで、円買いの動きは比較的限定的だった。午後は114.60台を中心に推移した。リスク警戒のドル買いの動きで、ユーロドルは1.1220割れ水準まで、ポンドドルは1.3430台までじり安となった。ユーロ円は129円付近からリスク警戒の円買いに押されて128.50台へと下落した。

     ロンドン市場は、米FOMC後のドル買いが継続。ドル円は東京市場で114円台後半から半ばでの上下動となっていたが、ロンドン時間に入ると買いが勢い付いた。115円台乗せから115.25レベルに高値を伸ばした。欧州株や米株先物が下げ渋りとなっていることで、クロス円の上昇とともに円売り圧力がかかる場面もあった。ただ、その後はクロス円の上昇は一服。ユーロ円は128円台後半、ポンド円は154円付近から154円台後半で振幅しており、方向性がはっきりしない。ドル相場は一貫して買われ続けており、ドル指数は2020年7月以来の高水準となっている。ユーロドルは1.12台割れから1.1150台へ、ポンドドルは1.34台割れから1.3370台へと一段安に。

     NY市場では、ドル買いが優勢。ドル円は115円台を回復しての取引。朝方発表の第4四半期米GDP速報値が予想を上回る強い内容となったことで、一時115円台半ばまで上げ幅を拡大した。ユーロドルは売りが強まり、1.12台前半のサポート水準をブレイクすると、1.1135近辺まで下げを加速。2020年6月以来の安値水準となった。ポンドドルは1.3360付近まで下落する場面があった。前日のFOMC後のパウエルFRB議長の会見で市場のムードは一気に変わった。議長は、バランスシート縮小に関して積極的な姿勢を示すなど、想定よりはタカ派な印象が広がったようだ。大幅利上げに関しても「金利変更の幅についてはまだ決定していない」と完全には否定しなかったほか、「すべての会合での利上げの可能性を排除しない」とも述べた。市場では年内5回の利上げを織り込む動きとなっている。

    (28日)
     東京市場は、ドル高圏での揉み合い。ドル円は115.40台を中心とした推移となっている。寄り付きから日経平均が大幅高になり、ドル円は底堅く推移。ただ、115.50レベルには届かず。下値も115.30台ではしっかりとサポートされている。午後には大口フローで115.32-115.52レンジで振幅も方向性は出なかった。ユーロドルは1.1130台から1.1150台での推移。ユーロ円は日本株や米株先物の上昇を受けて128.30台から128.80近辺まで買われている。全般に落ち着いた取引だった。

     ロンドン市場は、ドル買いが継続している。米FOMC会合で金融引き締め方向に舵を取ることが宣言されたことで米債利回り上昇、株安とともにドル買いの流れが強まっている。週末で短期的な調整が入りやすいなかで、ロンドン市場では再びドルが高値を試した。ドル円は115.68レベルに高値を更新。ユーロドルは1.1121レベルに安値を更新。下げが目立ったのが豪ドル/ドルで0.7000の心理的水準を割り込むと、0.6968レベルと2020年7月の安値水準に並んだ。一方、底堅かったのがポンドドルで、一時1.3365レベルまで軟化したが、前日安値には届かずその後は下げ渋っている。来週3日には英中銀が金融政策を発表する。市場では追加利上げを織り込む動きとなっていた。

     NY市場でドル円はNY時間に入って伸び悩む動きが見られた。FRBの利上げ期待とウクライナ情勢の緊迫化を背景に為替市場はドル買いが加速しており、ドル円も一時115.65付近まで上昇する場面が見られた。しかし、NY時間に入って発表されたPCEのデータを受けてドルが戻り売りに押されており、ドル円も伸び悩んでいる状況。また、米株式市場がきょうも軟調な動きを続けていることもドル円を圧迫している模様。ただ、下押す動きまではなく、115円台は堅持されている。