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独断偏見投資日誌の掲示板

>>890

バブル期と異なるリスク

金融システムリポートは、不動産市場全体が「バブル期のような過度に楽観的な成長期待に基づく過熱状態にあるとは考えにくい」と分析したが、金融機関の貸し出し態度判断DIや総与信・GDP比、企業向け与信の対GDP比、企業設備投資の対GDP比は赤に接近。
宮野谷氏は「次回10月はこのどれかが赤になっていく。
バブル期と比較してまだ大丈夫だとあまり安易には言えない」と予想した。

同リポートは、不動産業向け貸出比率を高める金融機関ほど「自己資本比率が低い傾向」があると指摘。
REITや私募REITなど不動産ファンド向け出資も地銀を中心に近年大きく増加しており、不動産市況の悪化局面で「貸し出しよりも大きく価値が毀損(きそん)し得る」と警告した。
地銀の黒字決算を支えてきた含み益も、金融機関の半数で2021年度に枯渇するとの試算を示した。

宮野谷氏は、そろそろ景気は転換点かもしれないため、含み益とともに利益を下支えした信用コストも「利益を押し下げる局面に入っている可能性」があり、地銀は「実力通りの決算しかできなくなってくる」と指摘。
内外で不動産価格下落などショックが起きると「貸し出しの毀損だけでなく有価証券もやられ、両方で打撃を食らう度合いが強くなっていることもバブル期とは違う」と述べた。