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香港株、強まる割安感 米人権法案 採決に注目
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今週の香港株は下値を探る展開か。中国本土株と比べて割安感が強まっており、中国企業に限れば大規模デモの影響は限定的との声が根強い。ただ、アジアの貿易・金融拠点として世界経済や中国経済の影響を受けやすく、下押し圧力も残っている。
香港のハンセン指数の年初来上昇率は3.9%と、米ダウ工業株30種平均の15%や日経平均株価の12%に比べて大きく見劣りする。米中貿易戦争に加えて、4カ月以上続くデモが心理的な下押し圧力になっている。
地下鉄運営の香港鉄路(MTR)やキャセイパシフィック航空を傘下に持つスワイヤパシフィックの株価はデモが始まる前に比べて1~2割ほど下落した。いずれもハンセン指数の構成銘柄で、デモによる業績への懸念が強い。
もっとも、香港取引所に上場する約2300社のうち半分は中国企業で、中国企業が時価総額に占める割合は7割近くに達する。上海総合指数は景気対策や米中合意への期待から年初来19%上昇しており、香港株は売られすぎとの見方も根強い。
中国本土と香港に重複上場する銘柄の価格差を映す「ハンセン中国AHプレミアム指数」は足元で130程度。香港株は本土株より3割ほど割安な計算となる。AHプレミアム指数は1月の110台からじりじり上昇しており、割安感は強まっている。
凱基証券のアナリスト、陳楽怡氏は米下院が可決した「香港人権・民主主義法案」に注目する。米政府に香港の政治状況の検証を義務付ける内容で、貿易やビザに関する優遇措置の見直しにつながる可能性がある。陳氏は「法案が成立すれば米中貿易協議にも影響する」と話す。上院の採決やトランプ大統領の判断が焦点だ。
香港政府トップの林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は施政方針演説で住宅政策に力を入れる考えを示し、不動産株が上昇した。ただ「住宅不足の問題がすぐに解決するとは言いがたい」(バンクオブアメリカ・メリルリンチ)との受け止めが多く、デモ自体の収束は見通せない状況が続く。
(香港=木原雄士
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