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丸紅(株)【8002】の掲示板 〜2015/04/28

●非資源の好調が寄与、四半期としては過去最高を更新
 15/3期1Qの連結純利益は前年同期比7.8%増の691億円。四半期の純利益としては過去最高となった。純利益をセグメント別にみると(表3参照)、食料が大幅な増益となった。14/3期2Qより連結した米ガビロンの寄与など穀物事業が堅調に推移。ガビロンの取込利益は15億円程度にとどまった模様だが、米国の穀物の集荷が8月頃より本格化するため、2Q以降、取込利益は増加する見通し。なお、会社側は15/3期にガビロンの事業の関連で一過性利益の計上を見込んでいる。化学品は、石油化学品トレードの回復、米農薬肥料販売子会社ヘレナ・ケミカル(農薬・肥料・種子など農業資材の取扱いで全米2位)の業績拡大などの寄与で増益となり、会社側通期見通し110億円に対する進捗率は37%。なお、ヘレナ・ケミカルは化学品および海外支店・現地法人セグメントに利益貢献しており、海外支店・現地法人の進捗率も45%に達した。なお、農薬肥料販売事業は季節性があり、1Qおよび3Qに利益計上が偏重する傾向がある。このほか、電力・インフラは一過性の利益計上を含む海外電力事業の好調が寄与。輸送機も自動車販売金融事業、航空機リース事業などが増益に貢献した。
 資源分野では、エネルギー、金属がともに減益となった。エネルギーは、LNG(液化天然ガス)事業、石油トレード事業が堅調であったほか、大分メガソーラー発電事業の操業開始などが利益増に貢献したものの、保有権益からの石油・ガス生産量の減少が足を引っ張った。金属は石炭、銅などの市況低下が影響したものの、販売量増加、コスト削減の進捗などが貢献。鉄鋼製品事業も堅調に推移し、通期見通し90億円に対する進捗率は54%に達した。
●着実な利益成長続くとの見通しは変わらず
 QBRでは同社の連結純利益に関し、16/3期および17/3期についても、セグメント別の予想を若干修正するものの、全体の予想は変更しない。16/3期は連結純利益で前期比4%増の2350億円、17/3期は同4%増の2450億円を予想する。主な予想の前提は、為替、資源価格ともに15/3期予想比横ばいで推移すると想定。食料は15/3期に米大手穀物商社ガビロン関連の一過性の利益計上を見込んでおり、16/3期はその反動が影響する見通し。ただ、中国向け穀物取引が順調に拡大しており、部門収益力は着実に向上するとみている(図5参照)。このほか、非資源分野で、電力・インフラ、プラント・産業機械なども新興国の需要取り込みなどにより、安定的に利益が拡大すると想定。資源分野では、エネルギーがLNG事業の寄与などで小幅な増益が続くとみるほか、金属では、中期的に同社が鉄鉱石の上流権益として初めて取得した豪州ロイヒル鉄鉱山などが利益寄与すると見込んでいる。
 なお、同社は海外電力事業に強みを持つが、国内でも火力発電事業に参入し、火力発電所を買収するなど電力事業を強化している。16年にも電力小売事業の全面自由化が予定されるなか、同社の電力小売事業用電源の確保および電力小売事業の強化の取組みが注目される。
 長いか すまん