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伊藤忠商事(株)【8001】の掲示板 2019/06/01〜2019/08/06

伊藤忠商事、名大とがんの治療法の研究を目的とした産学協同研究講座の設置で合意
2019年6月4日 12:20



発表日:2019年6月4日

次世代がん治療法の研究支援について

伊藤忠商事株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長COO:鈴木善久、以下「伊藤忠商事」)は名古屋大学(愛知県名古屋市、総長:松尾清一)と、がんの治療法の研究を目的とした産学協同研究講座を設置することに合意いたしました。

今日、日本では110万人以上の方が、がんと闘病しており80歳までにがんに罹患する確率は29%とも言われている中(*1)、一人でも多くのがん患者を救命し、その病苦を軽減することは喫緊の社会的課題となっています。また、従来の抗がん剤には正常細胞への攻撃などによって発生する副作用の問題があり、治療効果が高く副作用の少ない画期的ながん治療法の誕生は多くのがん患者の切実な願いです。

こうした社会的課題を踏まえ、正常細胞を攻撃せずに選択的に標的だけを攻撃する分子標的療法の研究・開発が進んでいますが、依然として治療法が見つかっていないがん患者への潜在的な医療需要があります。

今回の産学協同研究講座は、名古屋大学大学院医学系研究科の藤城教授の下、がん細胞の増殖との関連性が指摘されている細胞周期(*2)の制御異常に注目し、2019年6月から2022年9月までの40ヵ月にわたり、先進的ながんの遺伝子治療法の研究を行います。本研究で対象となっているDNAの複製に関係するたんぱく質を標的とした治療法の研究は、既存の研究と比べても新規性が高く、革新的ながん治療に繋がる可能性があります。

伊藤忠商事は、かねてよりがんの次世代治療の可能性について藤城教授が東京大学医学部准教授の時より意見交換を行い、2019年1月1日に名古屋大学大学院医学系研究科の教授に就任された事から、当該講座の研究の支援を決定しました。本講座においてこの新たながん治療に対する開発が奏功した場合、伊藤忠商事は知財使用権を有し、今後より多くの患者がアクセスできるようライセンス供与を通じて、当局からの承認を得た医薬品の開発、及び事業化の支援も行う予定です。

伊藤忠商事は「健康で豊かな生活への貢献」というサステナビリティアクションプランの下、「がんとの共生」をかねてより推進し、がんと闘病する社員一人ひとりがより活躍し、その能力発揮をすることができるような「がんとの両立支援施策」を実行してまいりました。平成29年度には、本取組が高く評価され、東京都が主催する「がん患者の治療と仕事の両立への優良な取組を行う企業表彰」において優良賞を受賞しております。本件の取組もこれらに掲げたコンセプトに合致するものであり、社員に留まらず、広くがん患者様へ提供できる新たな治療法を追求するという点で、学術的、臨床的、また社会的にも非常に有意義な取組であると考えております。

伊藤忠商事はこの新しい取組を通じ、引き続き、がん患者様への支援を進めてまいります。

*1 国立がん研究センター統計による

*2 細胞が分裂を繰り返す過程における細胞の活動サイクル⤴️