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タカラバイオ(株)【4974】の掲示板 2016/04/09〜2016/05/18

単純ヘルペスウイルス1型自然変異株HF10の腫瘍内投与療法

1型ヘルペスウイルスには、40歳代の日本人では約60%以上が感染していると言われています。1型ヘルペスウイルスに感染した患者さんの体内では、ウイルスを抑えることのできる抗体(こうたい)がつくられます。このようなことから、感染した後の1型ヘルペスウイルスは、ときに唇の周辺に小疱(しょうほう)をつくる口唇ヘルペスなどの症状を出すことがありますが、深刻な病気をおこすことなくからだの中に潜んでいます。

HF10は弱毒性の1型ヘルペスウイルスで、がんに投与するとがん細胞が溶解(破壊)されて縮小することが期待できます。また、これまでの動物を用いた研究では、がん細胞に対する免疫応答も誘導され、HF10を投与していない場所のがんにも縮小効果をもたらすことが示されています。

HF10はがん細胞によく感染し増殖してがん細胞を溶解(破壊)しますが、正常細胞では増殖しにくいウイルスです。また、通常のヘルペスウイルスと違って脳に侵入しにくく脳炎を起こしにくい、などの特徴を持ち、安全性が高いと考えられています。また、この臨床試験は1型ヘルペスウイルスに感染したことがあり1型ヘルペスウイルスを抑えることのできる抗体を持っている患者さんを対象としておりますので、HF10を投与しても正常細胞に感染して症状を出すことは少ないと考えられます。万一、HF10が正常細胞に感染して症状を出しても、アシクロビルやバラシクロビルといった広く使われている抗ヘルペスウイルス薬が効くことから、治療することができます。

この試験は、タカラバイオ(株)との共同研究で行っています。

HF10 2018年 商業化!!