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(株)東京個別指導学院【4745】の掲示板 2017/02/26〜2017/12/18

東京個別指導学院 ~創業者による逆日歩狩りと疑惑の売買~

2016年4月14日、大手学習塾の東京個別指導学院より分売が発表されました。
分売内容の詳細については分析ページまたは実施IRをご覧ください。

貸借銘柄で東証1部銘柄、出来高もそこそこ、分売株数が260万株で少し多いということ以外は至って普通の分売です。
浮動株比率3.30%の銘柄にこの分売数量では何もしなければ分売当日の下落は必至、当日までの下げを狙ってそれまでに少し売りを入れるかな、と誰もが思ったことでしょう。
実施期間は2016年4月22日(金)~4月27日(水)の4日間のいずれかです。
参考までに2016年4月、5月のカレンダーを用意しました。(勘の良い方ならこの時点で何かにお気づきでしょう…)

2016年4月、5月 カレンダー
東京個別指導学院 大株主
まずは大株主の状況を見てみましょう。
親会社として筆頭株主のベネッセHDが61.9%を握っていますが、特段の理由がなければ大株主が手放すということはないでしょう。
もしそうであればその旨についてのIR発表が普通はあるはずです。
そうなるとこの状況で260万株も放出できるとすれば、第2位株主の(有)エスビー・アセットマネジメントか第3位の馬場信治氏あたりとなります。
こちらの正体が誰なのかというと、東京個別指導学院の創業者およびその資産管理会社のようです。 ただ、ネット上にはあまり情報が転がっていないようなので詳しい事はわかりません。

この馬場信治氏について調べてみると、昨年2015年10月29日に大量保有報告書(変更報告書)を提出していることが判ります。
それによると(有)エスビー・アセットマネジメントとの共同保有者である旨と、2015年2月23日~4月21日までに不自然なほどに大量の株式を買い増しています。 取得資金が自己資金1,745,507千円、取得資金が3,228,000株ということなので、平均取得単価は540円強といったところでしょうか。

東京個別指導学院 変更報告書 2015年10月29日
これだけの株数を市場から無理矢理買い付ければどうなるでしょうか。
前述のとおりただでさえ少ない浮動株が買い占められるわけなので、言わずもがな株価は上昇していきます。
元々は350円台だった株価は700円台まで倍になっています。
上記のうち、連日すごい株数を買っているのに、4月9日だけはなぜか100株だけしか買えていません。
実はこの日の前日に2015年2月期の決算短信と、記念配当を含む大幅増配のIRが発表されております。
そのためにストップ高比例配分で、100株しか配分がなかった模様です。
いくら既に退任した創業者とはいえ、これだけの短期間に不自然なほどに大量に自社の株式を買い占めていて、これだけのサプライズ発表を知りませんでしたということはないでしょう。
東京個別指導学院 2015年2月~4月チャート
何らかの理由でこれだけの株式を買い占めたわけなので、いずれかは利益確定のために手放す必要があります。
ですが、普通に市場で売り捌いていては逆回転が起きて自分の売りで株価を下げてしまうことになりかねません。
東証の業務規程が2007年に見直されていますが、立会外分売について不適切な利用が目立ってきたので、1年以内に取得した株式でないことの確認が取れない場合には分売を利用できないという規制が追加されました。
先ほどの変更報告書をもう一度見てみると、最後の取得日が2015年4月21日となっています。
つまり、今年の2016年4月22日以降であれば分売で売却可能ということで、今回の実施に繋がっているようです。
東証業務規程 立会外分売
さて、前置きが非常に長くなりましたがここからが本題となります。
これだけの株数であれば必然的に分売発表以降は空売りが溜まり始め、連日株価は下落し始め、分売発表当日終値が773円だったのに対し、分売予定開始日前日は681円まで売り込まれます。
普通は立会外分売は実施期間の初日に実施することが多いので、必然的にそれを狙った空売りが入ります。

4月21日(木)がやってまいりました。空売りを入れた投資家はあとは実施発表を待つだけ、という状況だったのですが・・・
普通は早ければ16時には実施IRが出るはずですが、出ていません。それでは16時半発表かと思えば・・・出ません。
結局その日は実施見送りということで、実施IRが出ることはついにありませんでした。



http://立会外分売.jp/special/tkg/