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(株)電通グループ【4324】の掲示板 〜2015/04/08

●東京有利説の背景にあるIOCの裏事情

 東京都が2020年の五輪開催地に立候補していることは、多くの方がご存じだろう。今年5月には第1次選考が行なわれ開催候補地は現在、マドリード(スペイン)、イスタンブール(トルコ)に東京を含めた3都市に絞られている。来年9月のIOC(国際オリンピック委員会)総会で開催地が最終決定されるわけだが、この選考レースにおいて、実は、東京がほかの2都市を大きくリードしていることは、あまり知られていないのではないだろうか。

 スポーツ評論家の玉木正之氏によると、そこにはどうやら「IOCの裏事情」が絡んでいるようだ。

「実はICC内では、『2024年大会はパリで』という意見が大勢を占めています。2008年の北京五輪の際、IOCは第2の天安門事件を恐れ、密かに代替地を準備していた。その候補地として、既存のスポーツ施設が充実していたパリに白羽の矢が立ったんです」

 周知のとおり2008年の北京大会は無事に開催され、代替地の必要はなかった。そこでパリは、今度は本腰を入れて次の2012年大会の開催地立候補に踏み切ったのだ。

「IOCはパリに借りがあったから、2012年大会は、パリで行なうことが既定路線だった。ところがフランスがイラク戦争に反対したため、米国絡みの票が流れ、微差でロンドンに敗れてしまったわけです。パリは2024年大会の開催地への立候補を表明していますが、『今度こそパリ』という流れは堅いでしょう」

 1924年の2度目のパリ五輪からちょうど100年という節目の年でもあり、IOC内で2024年パリ五輪が支持されているという。この既定路線こそが、2020年東京五輪開催のキーポイントだ。

「2024年大会の開催地がパリだとすると、2大会続けてヨーロッパで開催されるとは考えにくい。さらに、スペインは財政悪化の問題を抱え、トルコの隣のシリアでは内戦が勃発している。つまり最もマイナスポイントが少ないのが東京なんです」