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東洋紡(株)【3101】の掲示板 2022/01/12〜2022/06/09

>>1000

海水を真水にする東洋紡の「膜」 高度な技術力…中東で圧倒的シェア

「繊維会社だからこそ、誰にも真似できない膜を作ることがきでた」

 東洋紡アクア膜事業部長兼機能膜事業開発部の藤原信也部長は、こう胸を張る。

 雨や地下水に乏しい中東では水の確保は切実な問題だ。海水に3・5%程度含まれている塩分を「淡水化施設」で0・05%以下に下げて生活用水として利用している。

 淡水化は、海水を加熱して蒸気を取り出す「蒸発法」と、水の分子は通るが、水に溶けた塩類は通さない特殊な膜を使う手法が代表的。東洋紡は、早くから「脱繊維」の取り組みとして海水を通して真水にする膜の開発に乗り出した先駆者だ。

  • >>1008

    水を真水にする東洋紡の「膜」 高度な技術力…中東で圧倒的シェア

    理由は「塩分が高く、微生物が増殖しやすい中東の海水に非常によくあった」(藤原部長)ということが大きい。

     東洋紡は、膜の素材に塩素への耐久性が強いセルローストリアセテートを採用しており、ポリアミドと呼ばれる塩素に弱い素材を使っている他社製とは一線を画している。

     中東の海は塩分濃度が濃いうえ、微生物も多いことから微生物が膜に詰まりして繁殖しやすい。当然、真水の出が悪くなることが多く、場合によっては膜が破損することもある。

     このため、中東では膜の洗浄がどれだけ簡単かが重視され、洗浄剤として一般的な塩素への耐久性が強い素材であることが評価された。逆に、他社製の膜は塩素より高価な酵素を使った洗浄に頼らざるをえず、洗浄に時間がかかるのもネックとなっている。
     取水率の高さも普及の背景にある。東洋紡が海水淡水化膜を開発した当時、中東では海水を化石燃料で加熱する「蒸発法」が主流。膨大な化石燃料を使用するにもかかわらず、取水率はわずか十数%だった。