急な入院や冠婚葬祭、学費など、まとまった費用が必要な事態は誰にでも起こりうるもの。トラブル対処のための一時金や香典・祝儀など、どうしても今すぐに現金を用意しないとならないシーンもありますよね。
そこで本記事では、カードローン・キャッシング・質屋など、安全に急ぎの借入れをする方法を解説します。
元銀行員/mybest 金融サービス情報コンテンツ担当
大島凱斗
元銀行員として、法人顧客の経営支援・融資商品の提案、個人顧客の資産運用相談業務を担当。現在は日本最大級の商品比較サービスmybestにて金融・サービス商材の情報提供コンテンツを統括している。
当サイト内の記事内容はユーザー視点で公正に作成されております。詳しくは掲載方針・ポリシーをご覧ください。
まずは、今すぐにお金を借りる方法を紹介します。自分にあった方法はどれか検討してみましょう。
出典元:Getty Images
即日融資を希望するのであれば、消費者金融での借入れを検討しましょう。以下では消費者金融を利用するメリット・デメリットを紹介します。
消費者金融の魅力は、最短で即日での借入れが可能なこと。大手消費者金融であれば、最短30分程度で申込みから借入れまで完了できるところもあります。
加えて、契約・借入れ手続きまですべてスマホで完結させられるので、急ぎでお金を用意したい人に向いています。また、契約が済めば、限度額の範囲内でいつでもお金を借りられる点もメリットのひとつです。
消費者金融は、すぐに借りやすい反面、金利は18%程度と銀行カードローンに比べてやや高めに設定されています。一方で、初回利用から1カ月間ほど利息がかからない「無利息期間」を用意している消費者金融があるので、どこで契約するか迷う際は、優遇の有無に注目してみるとよいですよ。
なお、消費者金融は、貸金業法に基づいて事業登録をして、国の許可を得て営業しています。違法な営業をしている闇金とは異なるので、安心して利用できます。一方、即日融資を謳っていても闇金とは契約しないようにしてください。高金利の貸付や悪質な取り立てに、苦しむことになるので注意しましょう。
出典元:Getty Images
クレジットカードにキャッシング枠が設定されている人は、クレジットカードを使ってATMから現金を借入れる方法があります。あらかじめキャッシング枠を設定していなくても、申込んだ当日に借入れできるようになる場合があるので、急いで申込んでみるのもひとつの手です。
キャッシングは、クレジットカード1枚で借入れができるので、借入専用のカードを持つ必要がないのが便利なポイント。また、コンビニエンスストアのATMで24時間借入れができるほか、カードによっては海外でもATMから現地通貨を引き出すことが可能なため、急ぎでないときでも高い利便性を持っています。
利用限度額は数十万円程度なのが一般的であるため、多額のお金を借りるのには向いていません。また、キャッシングの金利は、消費者金融カードローンと同等の約18%であることが多いので、銀行カードローンと比べると利息負担も大きくなってしまう点には注意してください。
1級FP技能士/内山FP総合事務所代表
内山貴博
クレジットカードは通常の買い物決済時に利用するショッピング枠とキャッシング枠それぞれに限度額が定めてあります。ショッピング枠が50万円でキャッシング枠が20万円の場合、合わせて70万円と考えてしまいがちですが、キャッシング枠はあくまで「ショッピング枠の範囲内で借入れをしてもよい」という位置づけです。
そのため、キャッシングを10万円行った場合、ショッピングでの利用可能額が40万円となります。この点は、勘違いしやすいので利用時に注意してください。
出典元:Getty Images
質屋にモノを預けて、お金を借りることもできます。質屋は、自分の所持品を担保にかけて現金を融資してもらうサービス。金融機関と同じく元金と利息があり、融資を受けてから期限以内に返済できなかった場合は、担保にかけていた所持品が売却されます。
質入れするものは貴金属やブランド品、パソコンなどの電子機器が一般的です。質入れには契約や審査が不要なため、身分証明書を提示するだけで手軽に融資が受けられます。
質屋は、一定額以上の査定額が出るものでないと受け付けません。最低金額はさまざまですが、査定額が数万円の品物でないと借りられない可能性があります。ノ―ブランド品や壊れた電子機器、食品関連は貸し付けを断られることがあるため、質入れする品物はよく見定めましょう。
以下では、「今すぐ」はかなわないものの、数日待てるのであれば候補に入れておきたい借入方法を紹介します。焦らず、最後までチェックしてくださいね。
出典元:Getty Images
借入れまで2〜5日ほど待てる人は、比較的低金利で借りられる銀行カードローンも検討できるでしょう。
消費者金融の実質年率が18%程度であることに比べて、銀行カードローンは14〜15%と比較的低く設定されています。低金利での借入れを希望するのであれば、銀行カードローンから契約先を探してみましょう。
銀行カードローンは、消費者金融と同じく無担保・保証人なしで借入れが可能です。住宅ローンや教育ローンなどの目的別ローンとは違い、使用用途も問われません。
前述した通り銀行カードローンは即日融資を受けるのが難しい点がデメリットとして挙げられます。銀行は審査の際に警察庁のデータベースを参照しなくてはならず、信用情報の確認作業に最低でも1日はかかってしまうことが主な理由です※。
※参照元:一般社団法人全国銀行協会(外部サイト)
出典元:Getty Images
生活福祉資金貸付制度を利用すれば、公的融資を利用して国からお金を借りられる可能性があります。
対象者は、無職や低収入で金融機関からお金を借りるのが難しい人です。2022年現在では、新型コロナウイルス感染症の影響で収入が減ってしまった人を対象とした特例措置も豊富にあります。
緊急小口資金は、休業や失業によって収入が減ってしまった人に対して、緊急かつ一時的な生計維持のために少額の生活費を貸し出してくれる制度です。貸付上限は20万で、無利子・保証人不要で借入れ可能。償還期間は2年で、市区町村の社会福祉協議会に書類を提出すればお金を受け取れます。
総合支援資金は、失業による収入減が長期にわたり生活が困難な家庭に対して、生活再建まで必要な生活費用を融資してもらえる制度です。貸付上限は、ふたり以上の世帯で月20万円以内、単身世帯で月15万円以内です。貸付期間は、3カ月以内と定められています。
生活に困窮している場合は、できるだけ国の制度を活用したほうが安心感を得られるでしょう。各制度が気になる人は、厚生労働省の公式サイト(外部サイト)を確認してください。
利用する制度によるものの、借りられるまでには数日から1カ月ほどかかるので、即日融資を望んでいる人には向いていません。
出典元:Getty Images
無職で収入が一切ない場合は、金融機関の審査で「返済能力がない」とみなされるため、カードローンやクレジットカードのキャッシングで借入れをするのは難しいのが一般的です。
ただし、定職に就いていなくても、アルバイトやパートで働いていて、少しでも収入がある場合審査を通過できる可能性があります。また、配偶者に安定した収入があれば審査通過できることも。少しでも収入源があるなら、申込んでみるのがよいでしょう。
また、前述した公的給付制度には、無職で収入が途絶えてしまった人を対象にしているものが多くあります。住んでいる自治体の窓口に相談することも検討してみてください。
出典元:Getty Images
過去に金融事故を起こした経験があるブラックの人は、お金を借りることは難しいのが現実です。ブラックやブラックリストとは、信用情報機関に金融事故の情報が登録されていることをいいます。連続して延滞をしたり、債務整理の経験があったりすると当てはまるのが一般的です。
一方、自分がブラックリストに載っていると思っていても、実際はそうではないケースがあります。自分の信用情報はCIC(外部サイト)やJICC(外部サイト)で申請すれば確認できるので、不安な人は参考にしてみましょう。
また、信用情報に傷があっても、5年ほどたてば回復するといわれています。自分の信用情報が明るくなっていることを判断する明確な基準はありませんが、今借りられないからといって、今後一切借入れができないわけではないので、焦らないでくださいね。
なお、「ブラックでも借りられる」と謳っている業者は闇金です。どうしてもお金を借りたいからといって、違法な闇金の利用は絶対に避けてください。
最後に、お金がないときの対策や解決法も確認しておきましょう。
出典元:Getty Images
まずは、支出を確認し、家賃・通信費・サブスクリプション費など毎月の固定費を見直しましょう。使っていないサブスクリプションサービスを解約したり、通信費や光熱費のプランを変更したりすることで、年間の出費を抑えられます。
お金を借りると14〜18%程度の利息を払う必要があるので、生活費を切り詰める努力をするほうが無駄なお金を払わずに済むことを頭に入れておきましょう。
出典元:Getty Images
支出を抑えて生活費を切り詰めることも大切ですが、同時に収入を増やすことも検討しましょう。
仕事に就いていないのであれば、日払いや週払いをしてくれるバイトを探すのもひとつの手です。また、空いている時間を使い、スマホ1つで簡単にスキマバイトを探すこともできます。安易にお金を借りるよりも、収入を増やすことに意識を向けてみてくださいね。
カードローンのなかでも、とくに早くお金を借りられるのが消費者金融カードローン。急ぎでお金を用意したい人にとって最有力候補となります。
一方、今すぐ契約する必要がない人は、銀行カードローンも視野に入れましょう。さまざまなカードローンを比較検討するなら、以下のランキングページを参考にしてくださいね。
提供元:mybest
公開日:2022年09月07日
※本記事に掲載されている情報は2022年09月07日時点のものです。お申込みの際は各社公式サイトに記載の最新の情報を必ずご確認ください。
※本記事の情報は、各ローン会社の提供する個別の商品の内容等を保証するものではありません。また、情報の正確性等についても、これを保証するものではありません。本記事の情報を基に被った一切の損害について、LINEヤフー株式会社は一切の責任を負いません。本記事の情報を営業等に利用すること、第三者への提供目的等で利用すること等を固く禁止します。
※2022年4月の改正民法の施行により、成年年齢が18歳に引き下げられており、記事中における成年・未成年の対象についても変更が生じております。利用条件など各社の求める申込み資格の変更については、事業者ごとに判断が分かれておりますので、お申込みの際は各社の申込みページに記載の最新の情報を必ずご確認ください。
1級FP技能士/内山FP総合事務所代表
内山貴博
初めて消費者金融で借入れをするとなると抵抗を感じる人もいるでしょう。しかし最近は、スマホアプリで気軽に借入れができるサービスなども出てきていて初めての人でも借入れしやすくなっています。どうしてもお金が必要な際は検討してください。
ただし、気軽に利用できるからといって、不要なお金を借りることがないように注意しましょう。加えて、借りたお金は必ず返済する必要があることも事前に考慮しておいてくださいね。