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全値戻協会本部~南無全値戻心経~の掲示板

ロレックスが値上げ見送り
今年初め、スイスの高級腕時計メーカー、ロレックスがこれまで何年もやらなかったことを行った。値上げを見送ったのだ。

多くの高級ブランド企業と同様、同社は2020年以降、毎年何度かコスト上昇を顧客に転嫁し、通常は1月と9月に値上げしてきた。多くの人が憧れる腕時計を5000ドル(約74万円)から10万ドル以上の幅広い価格帯で取りそろえているロレックスには、値上げするだけの市場への影響力と商品の質、ブランド力があった。

米金融大手モルガン・スタンレーによると、18年までロレックスは2~3年に1度値上げしていた。今ではロレックスでさえ値上げを見送るようになったことは、高級ブランド業界の大きな変化を表している。

上昇志向が旺盛な中流階級の消費者向けの商品構成の拡大とともに、何年もの積極的な値上げが高級ブランド業界の世界的なブームに拍車をかけ、年に2ケタの売り上げ成長と過去最高益をもたらしてきたからだ。

アナリストと投資家は現在、大半の高級ブランド企業で値上げ幅が小さくなり、唯一意味のある値上げは恐らく、特にアジアでの為替変動から生じると見ている。アジアでは日本円と中国人民元が弱いが、今後反騰する可能性があり、そうなればユーロやドルに換算した時に地域の売り上げの価値が膨らむかもしれない。

高級品の販売は23年の大半を通して鈍化し、同年末には一部の経営者がすでに、価格設定のサイクルは緩やかになる必要があると言い始めていた。高級品の顧客は価格設定にそれほど敏感ではないが、全く影響されないわけではない。

スイスの高級品大手リシュモンのヨハン・ルパート会長は昨年9月、インフレとコスト上昇は欧州の裕福な顧客の間でさえ需要を冷え込ませていると警鐘を鳴らし、「人々が圧迫されているように見える」と語った。シャネルのファッション部門プレジデントを務めるブルーノ・パブロフスキー氏は、インフレ率の低下を反映し、24年の値上げ幅は小さくなると述べた。