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ゆく株の流れは絶えずして、しかも、徒然なるままに……息抜きしながら探し物を…。の掲示板

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続き

フアン氏は2012年にインサイダー取引と中国の銀行株の操作した疑いで米証券取引委員会(SEC)から提訴されタイガー・アジア・マネジメントとタイガー・アジア・パートナーズを閉鎖している。フアン氏とこれら会社は4400万ドルを支払い、同氏は和解条件として投資顧問業界で働くことを禁止された。

  同氏はその後すぐに、アルケゴスをファミリーオフィスとして設立した。

  一族の資産を管理するファミリーオフィスは投資顧問業者としてSECに登録する必要がなく、所有者や幹部、運用資産額を開示する義務もない。小規模なファミリーオフィスならば問題はないが、今回のように巨大ヘッジファンド並みの規模になった場合は市場全体にもリスクを及ぼし得る。

  元SEC当局者のタイラー・ゲラッシュ氏は「ファミリーオフィスの規制についての疑問をあらためて提起するものだ」と述べた。「問題は、ファミリーオフィスが家族や友人だけではなく市場に重大な影響を与える可能性があり、ドッド・フランク法(米金融規制改革法)導入後もSECの規制枠組みがそれを明確に反映していないことだ」と説明した。

  アルケゴスは野村ホールディングスやモルガン・スタンレー 、ドイツ銀行、クレディ・スイス・グループなどを取引パートナーとしていた。ゴールドマンはSECの訴訟後しばらくの間、コンプライアンス上の理由からフアン氏との取引を拒んでいたが、同業他社が利益を上げる中で姿勢を転換した。

  フアン氏のポートフォリオの全体像はまだ明らかになっておらず、どのポジションが今回の引き金になったのか、同氏がどのようなヘッジをしていたかも不明だ。

  米国株1億ドル超を保有する投資業者は四半期末に保有資産について規制当局に報告する必要があるが、フアン氏は届け出を行ったことがない。トータルリターンスワップ(原資産のキャピタルゲイン・インカムゲインなどを全て含むリターンと事前に取り決めた金利を交換する取引)を利用して、自身のポジションが銀行のバランスシート上にあるように見せていたためだ。このスワップはポートフォリオのレバレッジを高めることも可能にする。

 続く

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    続き

    例えば、モルガン・スタンレーとゴールドマンは中国のオンライン学習企業、跟誰学の最大株主だった。届け出によると、ゴールドマンは1月に持ち分を54%増やした。ブルームバーグが届け出を分析したところによれば、発行済み株式の少なくとも68%を保有していた。 中国のビデオエンターテインメント企業、愛奇芸(iQiyi)の少なくとも40%、バイアコムCBSの29%も保有しており、これらは全てアルケゴスが大きな賭けをしている銘柄だった。


      ファンドを外部投資家に売り込む必要のないフアン氏の戦略と運用成績が外の世界に知られることはなく、資産が膨らんでも目立つことはなかった。

      そのフアン氏の運命は先週、反転した。バイアコムCBSが新株発行による資金調達を発表し、株価が翌日9%下落した。

      アルケゴスのポートフォリオに含まれると思われる他の証券の価格も続いて急落し、25日の取引終了時までにポートフォリオの価値は27%減少。値下がり額は6-8倍のレバレッジをかけていたみられるアルケゴスの資本以上になった。

      「リスク管理もなしにこれほどレバレッジを高くする心理というのはほとんど虚無主義だ」とノボグラーツ氏は述べた。

    終わり