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Market Memoの掲示板

>>20

明日の株式相場に向けて=日経平均上昇一服で低位株に活躍素地
2024/01/17 17:00

 きょう(17日)の東京株式市場は、日経平均株価が前営業日比141円安の3万5477円と続落。前日のアジア時間からリスクオフの流れで、欧州株市場はほぼ全面安商状となり、米国株市場も米10年債利回りの上昇が重荷となって、NYダウが230ドルあまりの下げで続落を余儀なくされた。ところが、折からのドル高・円安進行が味方して、日経平均株価は朝方から買いが先行した。円安については米国の早期利下げ期待が後退している一方、日銀のマイナス金利解除に向けた動きも遠のいており、日米金利差縮小を根拠とする円買いが鳴りを潜めていることが背景にある。だが、これだけではない。新NISA導入に伴い、個人投資家の「つみたて投資枠」で米国や世界株式などの海外投信を買う動きが活発で、これが円売り効果をもたらしているという。新NISAで海外に個人の資金が流れるのは本来あまり嬉しくない現象ながら、これが円安効果を生み、結果として日本株に心地良い風を吹かせているとしたら、皮肉なフォローウインドということになる。

 もっとも、きょうは買い一巡後に日経平均は急速に値を消しマイナス圏でほぼ安値引けとなった。短期的な過熱感は百も承知で買われ続けてきたわけで、本来なら朝方から下値を探る展開となるのが自然だったが、600円超の上昇で3万6000円台を大きく回復してからの急降下は、俗に言う“味の悪い展開”といえる。ただ、これが今の新NISA礼賛ブームに水を差すほどのインパクトはない。きょうのプライム市場で5兆2000億円強の大商いを演じたのは過剰流動性の賜物といってよく、全体指数が不安定となっても、しばらくは個別株にチャンスの多い地合いが続きそうだ。