ここから本文です
prismhit~~~明日から令和ですね。
投稿一覧に戻る

prismhit~~~明日から令和ですね。の掲示板

シャープ、24年3月期1499億円最終赤字 堺工場を停止

シャープが14日発表した2024年3月期の連結決算は最終損益が1499億円の赤字(前の期は2608億円の赤字)だった。液晶パネル事業の不振を受け、多額の減損損失を計上した。最終赤字が2年連続で1000億円を超えるのは、同じく液晶パネルの赤字で経営危機に陥った16年3月期以来8年ぶり。売上高は前の期比9%減の2兆3219億円だった。

経営悪化を受け、テレビ向けの大型パネルを生産する堺市の工場の稼働を止めることも発表した。取引先の大手テレビメーカーと協議を進め、9月末までに停止するとした。スマートフォンなどに使われる中小型の液晶パネルも一部工場で生産規模を縮小するほか、堺工場で手がけるOLED(有機EL)のラインは閉鎖する。

大型液晶パネル事業は生産設備などの減損処理を23年3月期にほぼ終えており、24年3月期には三重県などにある中小型液晶工場の設備で1000億円強の減損損失を計上した。今後は希望退職者を募るなどして液晶事業の人員規模の適正化も進める方針だ。生産を停止する堺市の工場については、データセンターに転用することを検討している。

  • >>6644

    将来的に液晶パネルの生産から全面的に撤退する方針を示した。大型液晶パネルではインド企業への技術供与を検討するほか、中小型液晶工場は半導体工場やデータセンターなどへの転用を進める考えだ。スマホ向けのカメラモジュールや半導体事業については、他社への事業譲渡を模索する。呉柏勲・社長兼最高経営責任者(CEO)は「しかるべきタイミングが来たら話したい」と述べた。

    24年3月期の巨額の赤字計上に伴い、財務の健全性を示す自己資本比率は9%(24年3月末時点)と1年前と比べ2.8ポイント低下した。自己資本比率が10%を割るのは、債務超過状態だった16年3月末(マイナス2.7%)以来となる。シャープが16年8月に台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業の子会社になって以来、初めて10%を割り込んだ。

    シャープは液晶事業の収益の改善や、黒字の家電事業に注力することなどで、25年3月期は売上高が前期比10%減の2兆1000億円、最終損益が50億円の黒字になると見込む。ただ、鴻海からは事業面で協力を得るものの、資本増強など資金面での支援は打ち出されなかった。